松竹大歌舞伎 iichiko presents 大分公演

公演名松竹大歌舞伎 iichiko presents 大分公演



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日時2015年11月25日(水)
時間[昼の部] 開場14:00 開演14:30
[夜の部] 開場18:00 開演18:30
会場iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ
出演尾上菊之助、尾上松也、中村梅枝、尾上右近、中村萬太郎、坂東亀三郎、市川團蔵 ほか
演目『教草吉原雀』『魚屋宗五郎』
料金GS席9,000円 S席7,000円 A席5,000円 B席3,000円
※U25割引 半額(A席・B席のみ)
チケット発売2015年8月22日(土)10:00 チケット発売開始
チケット取扱
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iichiko総合文化センター 1階 インフォメーション097-533-4006
OBS大分放送事業部097-553-2509
トキハ会館 3階 プレイガイド097-538-3111
中央町プレイガイド「ビートパワー」097-538-1386
別府ヱトウ南海堂0977-22-0827
ローソンチケット(ローソン各店) (Lコード:87455)0570-000-407
チケットぴあ(セブンイレブン各店)(Pコード:445-750)0570-02-9999
セブン-イレブン(セブンコード:041-174)
<店内マルチコピー機 セブンチケットボタンより>
主催(公財)大分県芸術文化スポーツ振興財団、株式会社大分放送
問合せ(公財)大分県芸術文化スポーツ振興財団 097-533-4004
注意事項 ●客席内での飲食は固くお断りいたします
●公演中止の場合を除き、一度購入されたチケットの変更および払い戻しはいたしません
●やむを得ない事情により、出演者等が変更になることがございます
●未就学児童の同伴はご遠慮ください。無料託児サービスをご利用ください(要申込:11月20日(金)17:00まで。定員10名)
●無料託児サービスおよび車椅子席のお問合せ・ご予約は大分県芸術文化スポーツ振興財団までお電話でお申し込みください

あらすじとみどころ

■ 教草吉原雀 (おしえぐさよしわらすずめ)

 江戸の吉原仲之町へやって来たのは鳥売りの夫婦。二人は生き物を放つ放生会の由来や廓の間夫と女郎の様子を踊ってみせます。そこへ鳥刺しも加わり華やぎますが、鳥刺しは鳥売りの様子を怪しみます。すると鳥売りの夫婦は雀の精の本性を顕すので、これを見た鳥刺しは……。
 葭切の異名をもつ「吉原雀」を吉原の遊客に見立てて、鳥売りの夫婦が廓の風俗や男女の駆け引きの様子を艶やかに踊る長唄の舞踊『教草吉原雀』です。今回は鳥刺しが絡んでの、大時代で派手な演出をお楽しみください。

■ 魚屋宗五郎 (さかなやそうごろう)

 江戸の芝神明界隈にある魚屋宗五郎の家では、宗五郎の妹お蔦が奉公先の旗本磯部の屋敷で不義密通を犯し、手討ちになったと知らせが入り、家族は悲しみに暮れています。そこへお蔦とは同輩のおなぎが訪ねて来て、実はお蔦が無実の罪で殺されたことを明かします。これを聞いた宗五郎は、禁酒していた酒を飲み始め、女房のおはまや三吉、父親の太兵衛が止めるのも聞かず、酒乱となって暴れ出し、磯部の屋敷へ殴り込むと言って出ていきます。
 磯部の屋敷では、酒樽を振り回して暴れ込んだ宗五郎が、縄をかけられます。後を追ってきたおはまは、夫の許しを請いますが、宗五郎に足蹴にされた典蔵は怒って宗五郎を手討ちにしようとします。そこへ家老の浦戸十左衛門が現れ……。
 河竹黙阿弥作の『魚屋宗五郎』は、明治十六年に初演された世話物です。みどころは、実直な宗五郎が妹の死の真相を知り、禁酒の誓いを破って酒を飲み始め、次第に酩酊していく件です。酒乱となって暴れる宗五郎ですが、そこには最愛の妹を失った深い悲しみと行き場のない怒りを堪えています。江戸の市井の人々の喜怒哀楽を生き生きと描いた生世話の名作をお楽しみください。

出演

尾上菊之助 おのえ・きくのすけ

五代目 音羽屋 昭和52年生まれ。尾上菊五郎の長男。昭和59年に六代目丑之助を名乗り初舞台、平成8年に五代目菊之助を襲名。端正で品格ある容姿と堅実な芸道への励みから、ここ数年、芸域を広げ、立役と女方を兼ねる役者としてその実力を発揮している。今年2月の『一谷嫩軍記 陣門 組打』では、岳父中村吉右衛門と共演し、凛とした敦盛(小次郎)を勤めた。一方、5月の『摂州合邦辻』では玉手御前の悲哀を美しく見せた。また、7月の『義経千本桜 渡海屋 大物浦』では、初役で知盛に挑み、今後の歌舞伎界を牽引する力を感じさせた。

坂東亀三郎 ばんどう・かめさぶろう

五代目 音羽屋 昭和51年生まれ。坂東彦三郎の長男。昭和56年に初お目見得の後、翌年に五代目亀三郎を名乗り初舞台。朗々と台詞を語る口跡の良さと凛々しい姿が印象的な立役。今年4月の『伊勢音頭恋寝刃』では料理人喜助を伸びやかに勤め、7月の『義経千本桜 渡海屋 大物浦』では相模五郎の三枚目ぶりと、きびきびとした注進の対比を見せた。また6月の『壺坂霊験記』では沢市を初役で勤め、今後の活躍に期待がもてる。

尾上松也 おのえ・まつや

二代目 音羽屋 昭和60年生まれ。六世尾上松助の長男。平成2年に二代目松也の名で初舞台。子役で活躍した後、しばらくは女方を勤めることが多かったが、近年は立役で実力を発揮している。今年は1月の新春浅草歌舞伎、3月の南座で、『仮名手本忠臣蔵 五・六段目』の勘平、『鳴神』の鳴神上人、『白浪五人男』の弁天小僧など時代物から世話物まで古典の大役を誠実に演じた。毎年、自主公演「挑む」を続けていくなど、その中で様々な役柄を勉強してきた成果が実りつつある。

中村梅枝 なかむら・ばいし

四代目 萬屋 昭和62年生まれ。中村時蔵の長男。平成3年の初お目見得の後、6年に四代目梅枝を襲名し初舞台。面長の憂いある美しい顔立ちと古風な雰囲気は、曾祖父三世時蔵を彷彿とさせる。気品のある女方で、最近は匂い立つような色香が増してきた。菊之助の相手役を勤めることも多く、3月の『菅原伝授手習鑑 加茂堤』の女房八重、4月の『伊勢音頭恋寝刃』のお紺、7月の『義経千本桜 渡海屋 大物浦』の典侍の局など女方の大役を20代の若さで立派に勤め上げた。期待が大きい若手女方である。

中村萬太郎 なかむら・まんたろう

初代 萬屋 平成元年生まれ。中村時蔵の次男。平成 6 年に初代萬太郎を名乗り初舞台。父や兄が女方を勤める中、唯一の立役で、近年は荒事、時代物、世話物で多様な役柄に挑戦している。声に張りがあり、明快な台詞術と口跡の良さが魅力。今年は初役も多く、3 月の『菅原伝授手習鑑 加茂堤』の斎世親王や 7 月の『義経千本桜 渡海屋 大物浦』の義経など、義太夫狂言に欠かせない存在感ある役に真摯に取り組んでいる。また、4 月の『新・八犬伝』での犬塚信乃で見せた清爽さが印象的である。

尾上右近 おのえ・うこん

二代目 音羽屋 平成4年生まれ。七代目清元延寿太夫の次男で、曾祖父は六世尾上菊五郎。平成12年に本名で初舞台の後、17年に二代目右近を襲名。子役の時から踊りの巧さに定評があり、最近では4月の『伊勢音頭恋寝刃』のお岸や5月の『摂州合邦辻』の浅香姫など瑞々しい若女方が目を引く。その一方で、3月の『白浪五人男』での赤星十三郎や7月の『義経千本桜 渡海屋 大物浦』の入江丹蔵など、今年は立役にも積極的に取り組み、芸の幅を広げている。花形若手の中でも成長が著しい。

市川團蔵 いちかわ・だんぞう

九代目 三河屋 昭和26年生まれ。祖父は八世市川團蔵。昭和31年市川銀之助を名乗り初舞台、62年に九代目團蔵を襲名。よく通る声と味わいある風格で、時代物から世話物まで様々な役柄をこなす腕達者。今年2月の『毛谷村』では、微塵弾正を憎々しく演じる一方、3月の『髪結新三』では、愛嬌と強欲と抜け目なさを持ち合わせた大家を生き生きと勤めた。また5月の『め組の喧嘩』の亀右衛門は、粋な鳶を軽やかに演じた。どの役柄でも独特の妙味を持つ立役である。