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聖なる映画<特集> 2007/11/9(金)~11日(土)聖なる映画<特集> トップイメージ

iichiko総合文化センター iichiko Space Be 映像小ホール(地下1階)ロベール・ブレッソン「ジャンヌ・ダルク裁判」/小津安二郎「秋刀魚の味」/万田邦敏「UNLOVED」/カール・ドライヤー「裁かるるジャンヌ」

上映スケジュール/2007年11月9日(金)~11日(日)

上映スケジュール表

聖なる映画<特集>

中世の宗教裁判劇を洗練されたスタイルで描いた、孤高の映像作家・ロベール・ブレッソンの『ジャンヌ・ダルク裁判』。 娘を嫁がせる父親の孤独感と喜びをユーモラスなタッチでしみじみと綴った、名匠・小津安二郎の遺作『秋刀魚の味』。 ストイックなまでに厳格な映像スタイルを希求した、鬼才・ジャン=マリー・ストローブと妻・ダニエル・ユイレによるバッハの伝記映画、『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』。 人を愛するゆえに抱く男女の揺れる感情を、繊細かつ斬新なタッチで描き出し、2001年カンヌ国際映画祭でレイル・ドール賞&エキュメニック新人賞をW受賞した、万田邦敏『UNLOVED』。 宗教的宇宙’を創造する可能性を最初に希求したカール・ドライヤーの無声映画の到達点であり、世界映画史の金字塔のひとつとされる『裁かるるジャンヌ』を特別上映。 一度に味わうにはあまりに贅沢な5作品を存分にご堪能ください。

ジャンヌ・ダルク裁判

ジャンヌ・ダルク裁判/ローベル・ブレッソン監督作品
1962年/フランス/モノクロ/64分/MK2 SA/
出演/フロランス・カレ、ジャン=クロード・フールノー、ロジェ・オノラ、他
■東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品
ジャンヌ・ダルクの裁判を史実に沿って描いた作品。異端の嫌疑をかけられても神の声を信じつづけたジャンヌ・ダルクの受難の悲劇を淡々と描くロベール・ブレッソン監督の純粋芸術としての映画の傑作である。この映画祭のために本国フランスの映画会社より特別に上映権利を得た。

秋刀魚の味

秋刀魚の味/小津安二郎監督作品
1962年/日本/カラー/113分/松竹株式会社/
出演/笠智衆、岩下志麻、佐田啓二、岡田茉莉子、他
映画史に恒星のごとく輝き続ける巨匠・小津安二郎の遺作。嫁ぎゆく娘の幸せを温かく見守る父親の孤独感と喜びを、ユーモラスなタッチでしみじみと綴った秀作。結婚を巡る父と娘の関係という小津映画定番のテーマを柱に、父親の寂しさと老いゆく者の孤独を笠智衆が全身で演じ、娘役の岩下志麻の快活さも新鮮な魅力であふれている。この作品の構想を練っていた62年の2月に最愛の母を失った小津の、老いることへの悲しみが投影された作品。

アンナ・マグダレーナ・バッハの日記

アンナ・マグダレーナ・バッハの日記/ジャン=マリー・ストロープ&ダニエル・ユレイ監督作品
1967年/西ドイツ・イタリア/モノクロ/94分/ユーロスペース/
出演/グスタフ・レオンハルト、クリスティアーネ・ラング、ヨアヒム・ヴォルフ、ニコラウス・アーノンクール、他
音楽の父とよばれる、ヨハン・セバスティアン・バッハの生涯。バッハの音楽、作品づくりにおいての葛藤、家庭生活、結婚生活、そして彼の死を、二番目の妻アンナ・マグダレーナの視点から描く、厳格さと愛に満ちた伝説的傑作。バッハ役にチェンバロ、オルガンの神話的巨匠グスタフ・レオンハルト。アンナにドイツのソプラノ歌手、クリスティーヌ・ラング。さらにアーノンクール、ヴェンツィンガーといったヨーロッパ古楽界の専門家たちを総結集した最高の陣容で臨む。

UNLOVED(アンラブド)

UNLOVED(アンラブド)/万田邦敏監督作品
2001年/日本/カラー/117分/WOWOW/
出演/森口瑤子、仲村トオル、松岡俊介、他
揺れる感情を綿密に計算し尽された演出で描き出し、カンヌ国際映画祭で高い評価を受けた話題作。脚本は、プライベートでも万田監督のパートナーである万田珠実との共作。時には強く、時には繊細に、他人と自分をくらべることなく“あるがままの自分”を貫く主人公・光子を、本作で映画初主演となる森口瑤子が好演。カンヌでは、そのキャラクターが「ダイヤの原石のようだ!」と絶賛された。彼女との恋に翻弄される対照的な男二人を演じる仲村、松岡も新境地開拓に挑む。大分初上映。

裁かるるジャン

裁かるるジャンヌ/カール・ドライヤー監督作品
1927年/デンマーク、フランス/モノクロ/81分/無声/フィルム提供―コミュニティシネマ支援センター、(財)国際文化交流推進協会/
出演/ルネ・ファルコネッティ、ウジェーヌ・シルヴァン、モーリス・シュッツ、他
ドライヤーの無声映画の到達点にして、世界映画史の金字塔のひとつでもある傑作。火刑を受けるジャンヌ・ダルクの物語を映画化するに際して、ドライヤーは小説よりも古文書を重視し、本物の裁判記録にあたって研究を重ねた。ゴダールの『女と男のいる舗道』(1962年)で、アンナ・カリーナがこの映画を観て涙を流すシーンは有名。また前衛詩人アントナン・アルトーの出演でも知られる。同じ題材を扱うロベール・ブレッソンの「裁かるるジャンヌ」。両作家、両作品の特質とその仕事の偉大さが相互に照らし出されるところが興味深い。

ゲスト

村山匡一郎/映画研究者

映画の批評,研究,翻訳などの活動の傍ら,多摩美術大学などで教鞭をとる,著訳書に『日本映画とモダニズム』(共著,リブロポート),『世界映画全史』(共訳,国書刊行会),『ケン・ローチ』(共訳,フィルムアート社),『映画における意味作用に関する試論』(共訳,水声社),『演劇と映画』(共著,晃洋書店),『映画史を学ぶクリティカルワーズ』(共著,フィルムアート社)など.そして現代において一部の映画作家達にはバイブル的な名著,ポール・シュレイダー著『聖なる映画 小津/ブレッソン/ドライヤー』(山本喜久男著,白水社)にも注釈で参加している.“聖なる映画”について,またカール・ドライヤーを語る上で日本における第一人者である.

万田邦敏/映画監督

映画評の執筆などをおこないながらテレビドラマの演出を経て96年『宇宙貨物船レムナント6』(中篇)で劇場監督デビュー。02年『UNLOVED』で長編監督デビュー.同作品で01年カンヌ国際映画祭批評家週間に正式招待され,エスキュメニック新人監督賞,レイルドール賞をダブル受賞.03年高崎映画祭若手監督グランプリを受賞.『ダムドファイル・スペシャル』がカンヌ国際映画祭監督週間に正式招待される.劇場映画監督作品に『宇宙貨物船レムナント6』,『UNLOVED』,『ありがとう』.脚本作品に『ドレミファ娘の血は騒ぐ』,『死国』,『UNLOVED』,『ありがとう』.テレビドラマ演出作品に『極楽ゾンビ』,『胎児教育』,『ダムドファイル』,『ダムドファイル・スペシャル』.なお公開が待たれる劇場映画最新作『接吻』はすでに傑作の呼び声が高い.

中原昌也/作家、ミュージシャン、映画批評家

1990年頃より音楽活動を開始,主に暴力温泉芸者,ヘア・スタイリスティックス名義でノイズ/サウンド・コラージュ/モンド・ミュージックを横断する数々の問題作をリリース.その傍ら映画評論やコラムも手掛けるようになり,活動は活字畑へと移行し短編集『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』『子猫が読む乱暴者日記』や映画評論集『ソドムの映画市?あるいは,グレートハンティング的(反)批評闘争』『エーガ界に捧ぐ』などの著作を発表.『あらゆる場所に花束が…』で第14回三島由紀夫賞を受賞,『名もなき孤児たちの墓』で第28回野間文芸新人賞を受賞する.その歯に衣着せぬ筆致と,自虐的でありながらユーモアと諧謔を忘れない姿勢,そして批評眼の確かさには定評がある.

田井肇/シネマ5・支配人

1976年の第1回より湯布院映画祭の実行委員をつとめ,その後,映画祭を離れ,1989年よりミニシアター「シネマ5」の経営に携わる.シネコンの台頭によりヒット作品が一極集中化する一方で,観客がDVDへとシフトしつつある現在の映画状況におけるミニシアターの役割を考える.2006年より大分県興業組合・理事長をつとめる.

チケット情報

 チケット発売中:2007年9月29日(土)から ■前売券は11月8日(木)正午まで

チケット 1作品鑑賞券

(日時指定なし 但し、トーク付上映の回は無効)  前売900円 (当日1,200円)

チケット◆.殴好肇函璽付1作品鑑賞券

(各、日時指定販売)  前売900円 (当日1,200円)
11/9金)13:00から上映の回(映画『ジャンヌ・ダルク裁判』、トーク中原昌也×田井肇)
11/10(土)12:00から上映の回(映画『UNLOVED』、トーク万田邦敏×中原昌也)
11/10(土)15:45から上映の回(映画『秋刀魚の味』、トーク万田邦敏)

チケット ゲストトーク付2作品鑑賞券

11/11(日)13:00から上映『裁かるるジャンヌ』と14:35から上映『ジャンヌ・ダルク裁判』2作品鑑賞、
村山匡一郎トーク
※チケットぴあ、ローソンチケットでお買い求めのお客様は、会場窓口にてご入場チケットへのお引き換えが必要です

前売券取扱い
  • iichiko総合文化センター インフォメーション(1階)  TEL097-533-4006
  • チケットぴあ  Pコード 日時指定なし(チケット) 478-140)、日時指定あり(チケット◆↓)553-268
    〈トキハ会館/トキハ別府店/ ファミリーマート各店〉
  • ローソンチケットLコード 88314〈別府ヱトウ南海堂/ダイエー、ローソン各店〉
  • シネマ5 TEL097-536-4512
  • 大分自主上映者会議 TEL090-7987-4801 (榎園)
前売券取扱い

映像小ホール(OASISひろば21 地下1階)

主 催・お問合せ:(財)大分県文化スポーツ振興財団 TEL097-533-4004 大分市高砂町2-33 OASISひろば21
http://www.emo.or.jp/

[注意事項]●チケット,砲弔い董織殴好肇函璽付上映の回ではご利用になれません。開催期間中、ゲストトーク付上映の回以外であれば、どの日時(作品)でも鑑賞可能ですが、定員(80名)に達した回(日時)は、前売券をお持ちの方でもご入場をお断りすることがございます。また、混雑の予想される回(日時)は、当日券の販売はいたしません。●チケット↓について/ゲストトーク付上映の回は、日時指定です。ご覧になる回の[上映日と開始時刻]を必ずご確認の上、ご購入ください。前売の時点で定員(80名)に達した回(日時)は、当日券の販売はいたしません。●チケットの払い戻し、交換、再発行はいたしません。●各回、15分前開場です。※前売券をお持ちのお客様については、上映開始時間の約30分前より会場(映像小ホール前)受付にて整理券を配布いたします。(優先入場が可能になります)●上映開始後のご入場は制限させていただくことがございます。●未就学児のご入場はご遠慮ください。

聖なる映画作家、カール・ドライヤー 2007/11/5~11/10までシネマ5にて上映

上映スケジュール

「裁かるるジャンヌ」/「怒りの日」/「吸血鬼」/「奇跡」/「ゲアトルーズ」

鑑賞料金
前売/1回券 1,200円 3回券 3,000円
当日/一般 1,400円 学生 1,200円 シニア 1,000円

主 催・お問合せ:大分自主上映者会議 TEL090-7987-4801(榎園)※詳細をご希望の方は送付致します

聖なる映画祭 http://roundabend.exblog.jp/

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