中山館長からのメッセージ

館長ごあいさつメッセージ一覧
iichiko総合文化センター館長 中山欽吾

 iichiko総合文化センター(「大分県立総合文化センター」)は、平成10年9月、県都・大分市の中心市街地に誕生しました。私が二期会(※)に入ってすぐの頃ですが、センターの開館記念行事に招かれ、オペレッタ『こうもり』を上演しました。大分県内の声楽、演劇、バレエなど、舞台芸術の方々と一緒に作品をつくり上げましたことを懐かしく思い出します。

センターは、西日本でも有数の優れた音響設備を有するiichikoグランシアタ(1,966席)とiichiko音の泉ホール(710席)の大中2つのホールを持っています。そのほか、県民ギャラリー、映像ホール、リハーサル室、練習室、会議室、巨大空間のアトリウムプラザなど、多様な施設を備えております。

施設は、設置しているだけでは単なる「箱」があるだけです。箱は使う人や運営する人によって、様々な機能が加えられ、それによって価値を生みます。人々は箱に集まるのではなく、「価値」に集まります。価値は、人々に興奮と感激をもたらします。単なる「箱」は、地域を元気づける「玉手箱」へと変わります。私はこれを「文化の資産化」と呼んでいます。

一例ですが、iichikoグランシアタ・ジュニアオーケストラがあります。大分県芸術文化スポーツ振興財団が21年に創設した青少年によるオーケストラです。団員は小学校3年生から20歳まで、約100名が在籍しています。芸術監督にNHK交響楽団の篠崎史紀氏を、音楽監督に大分県立芸術文化短期大学の川瀬麻由美氏を迎えております。講師陣にはNHK交響楽団のメンバーや地元音楽家が指導にあたります。1年の集大成は、毎年3月、iichikoグランシアタの大舞台で行う定期演奏会です。団員のレベルは飛躍的に上達しています。若さあふれる演奏から、音楽にかける熱い情熱がほとばしります。満員の観客から拍手と「ブラボー」の声が鳴りやみません。

彼らの活躍はここから始まります。県立病院を訪問し、入院されている方々を音楽で激励したり、歴史博物館や教育機関、商店街などでも演奏会を行います。アウトリーチ活動は地域にとっても喜びであり、団員自身も社会貢献の大事さを気づきます。

私は、21年4月に財団理事になり、25年4月1日にセンター館長に就任しました。これまで、センターには館長を置いたことがなく、開館して16年目にして初の館長となりました。大分県立芸術文化短期大学理事長兼学長、(公財)東京二期会常務理事との「三足のわらじ」ですが、それぞれの活動は互いに関連しており、センターの発展に貢献できると確信しております。

27年春には、センターと隣接して大分県立美術館(「OPAM」)が開館します。大分県の芸術文化の2大拠点として、「大分県芸術文化ゾーン」を形成することになります。それぞれが別々に活動することなく、センターと美術館とが強く連携することにより、芸術文化の融合による新たな価値が生まれます。

県民や芸術文化団体、福祉・教育団体、企業・産業等の皆様との協働により、「文化の資産化」がすすみます。皆様方のご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

公益財団法人大分県芸術文化スポーツ振興財団
iichiko総合文化センター館長 中山欽吾

※ 二期会…1952(昭和27)年、声楽家団体として設立。オペラと声楽全般にわたる公演及び研究活動を行うとともに、オペラ歌手、合唱団及びスタッフを育成してオペラならびに声楽全般の振興を図る。2005(平成17)年10月、「公益財団法人東京二期会」に改称。2,500名を超す会員・準会員がいる。2010年「大分二期会」が創設。