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幕が開く前に| 公演を楽しむための予習のページ

“新”勘三郎に出会う楽しみ

松竹大歌舞伎 十八代目中村勘三郎 襲名披露
iichiko presents 大分公演

エグゼクティブアナウンサー 葛西聖司

 

待ってました!

 去年、東京歌舞伎座で幕を開けた、中村勘九郎改め、18代目・中村勘三郎の襲名披露。いよいよ、ご当地へ来演です。まさに「待ってました」と声を掛けたくなるでしょう。だって、東京に住んでいる私でも、切符確保がタイヘンでした。それほどの人気者。東京の3ヶ月も大入り満員。そして大阪・松竹座、名古屋・御園座、京都・南座、さらに博多座と大劇場でのお披露目はどこも大盛況でした。大分から苦労して見に行った方もいたことでしょう。2年目の夏は全国を回ります。普通の歌舞伎巡業とは趣向をかえて、四国の金比羅大芝居・金丸座や秋田庚楽館など古い芝居小屋をコースに加え、名古屋では高校の体育館を中村座にみたててと精力的な全国公演を実施、その意欲のほどが、伝わってきます。いま一番目が離せない俳優のひとりが、新・勘三郎です。

中村屋ッ!

 勘三郎の魅力は、なんといっても俳優としての懐の深さでしょう。歌舞伎の古典をじっくり学び、新作に挑めば、作家や演出家との共同作業から今までにない話題作を上演し、踊りも満場の観客をうならせる技。その上、男も女も演じられ、貴公子から悪役、いや老け役、汚れ役と実に芸の幅が広いのです。そして平成中村座のテント公演やコクーン歌舞伎などの企画力にも富んで、まさに縦横無尽の活躍の人なのです。勘三郎を見なければ芝居好きとはいえないと思わせるほど、歌舞伎愛好家の枠も、国境さえも越えて多くの人をひきつける力を持っているといえるでしょう。そしてテレビや雑誌で紹介される素顔は飾らない人柄、ちょっと困った顔で眉をひそめてみたり、とっておきの裏話で沸かせたり、愛嬌という点でも高得点の俳優です。

十八代目!

 そんな、勘三郎公演の楽しみのひとつは「口上」の幕でしょう。全員裃姿、女形は帽子という小さな布で柔らかさを出して、各自お祝いのことばを勘三郎に贈り、勘三郎の子息は列座できる喜びを告げ、当の本人は大分では一生に一度限りの襲名披露の嬉しさを語ることでしょう。あのニューヨークで撮影した有名な襲名記念の写真と同じ、その晴れ姿がiichikoグランシアタで再現されるのです。勘三郎一座ならではの親近感と内輪話がポロリと出てくるかもしれません。お聞きのがしなく。でも、いくらうまくてもひとりで歌舞伎は上演できないことを勘三郎よく知っています。先輩、ライバル、後輩との連係プレイのすばらしさも勘三郎ならでは、チームワークのよさです。それは俳優だけでなく、長唄、常磐津などの演奏陣や大道具さん小道具さんとの信頼関係の深さでも勘三郎は有名です。

大当たり!

 勘三郎のすぐれている、もうひとつは、優秀な子息を育てたことです。まじめな長男・勘太郎。昔の勘九郎坊やを思い出させる、やんちゃな次男の七之助。このふたりの成長を楽しめるのが『本朝廿四孝』。主役の中村扇雀は自分の襲名披露で演じた大役に再挑戦。この3人の華やかさが古典の名作を楽しませてくれることでしょう。  そして『身替座禅』。勘三郎の役者としての魅力、愛嬌、色気、踊りの技をあますことなく味わうことができるはずです。怖い奥さんの目を盗んで、若く美しい女性の下へ出かけてゆく男。そのため家来が身替りに座禅の真似をして、そこへ奥さんが現れ…とスリリングな内容。こうした作品をあえて襲名披露に選ぶのも勘三郎らしいセンスです。「大分で生の勘三郎を見た」これは、芝居好きの人にとって後々まで自慢できることですよ。いいなあと思ったら、すかさず声を掛けましょう。「待ってました」「中村屋」「十八代目」そして「大当たり」と。

 みなさんに勘三郎も含め歌舞伎の魅力をより知ってもらうため、わたしも4年ぶりに歌舞伎レクチャーで大分市にお邪魔します。さらに今年は祖父母の眠る地、中津市と久々の津久見市にもうかがいますので、どうぞお出かけください。お待ちしています。

 
エグゼクティブアナウンサー 葛西聖司 かさい・せいじ
1951年東京生まれ、中央大学法学部法律学科卒業。1974年NHKに。現在エグゼクティブアナウンサー。日本演劇協会会員・義太夫協会会員。  これまでに「ひるのプレゼント」「歌謡リクエストシヨー」「ライバル日本史」「芸能花舞台」などテレビ番組の司会はもちろん、ラジオ番組、ドラマの語りなどで活躍。NHKではおなじみの顔のアナウンサーの一人。現在、「きょうの健康Q&A」(教育TV・金曜午後8時)、「ティーンズTV メディアを学ぼう」(教育TV・水曜午前11時半)ほかの番組に出演中。著書に、『ことばの切っ先』小学館、『文楽のツボ』NHK出版、『名セリフの力』展望社、『能の匠たち』小学館ほか、連載エッセイ「花舞台 幕のうちそと」月刊『邦楽と舞踊』など多数。

 

松竹大歌舞伎 十八代目中村勘三郎 襲名披露 iichiko presents 大分公演

日時 2006年9月1日(金) 13:00開演 会場 iichiko グランシアタ
主演 中村勘三郎、中村扇雀、坂東弥十郎 中村勘太郎、中村七之助
演目 本朝廿四孝「十種香」 十八代目中村勘三郎襲名披露 口上 身替座禅(公演予定時間2時間30分)
料金 完売
公演に関するお問い合せ/(財)大分県文化スポーツ振興財団 TEL097-533-4004

歌舞伎レクチャー

歌舞伎の「いろは」を分かりやすく解説します。お近くの会場にお越しください。
日時会場 中津会場/7月29日(土) 15:00〜17:00 場所:リル・ドリーム
大分会場/7月30日(日) 10:00〜12:00 場所:iichiko総合文化センター 映像小ホール
津久見会場/7月30日(日) 15:00〜17:00 場所:津久見市民会館 第2会議室
講師 葛西聖司(NHKアナウンサー) 受講料 500円
申込方法 往復はがきに、住所・氏名・電話番号・参加人数・希望会場を明記の上、下記までお申し込みください。7月10日必着。(定員に達した場合は抽選)
お問い合せ/(財)大分県文化スポーツ振興財団 TEL097-533-4004

聞こえてくるのは”木の鼓動“ 響いてくるのは”魂のリズム“

 
 世界の音、パーカッショニスト加藤訓子

加藤訓子コンサート 〜マリンバ&パーカッション〜
親と子のリズムワークショップ

ダイナミックでテクニカル

 世界を舞台に活躍する新時代の顔。世界的な作曲家など多くの音楽家が今最も注目するパーカッショニスト・加藤訓子のソロコンサート。太古の昔から伝わるプリミティブな楽器・ログドラムをはじめコンガなどのラテンドラム、団扇太鼓や平太鼓といった和太鼓や手製のウッドブロックなど各種のドラムが奏でるリズム。マリンバ特有の低音域が奏でるオーバートーンが美しいアメージンググレースのメロディ、加藤自身作曲のマリンバ組曲、誰もが一度は耳にしたことのあるトロイメライの懐かしいメロディなど、クラシックからコンテンポラリーまで幅のある楽曲をダイナミックなアレンジでテクニカルに弾き通します。iichikoグランシアタの舞台上に客席を設け、より近くでパフォーマンスを観て、感じていただけるコンサートです。 

“木”の音楽に出会う

 加藤訓子を講師に迎え、夏休みに親子で参加できる打楽器ワークショップ。なじみ深いパーカッションといえば、タンバリン、カスタネット、トライアングル…ところが、今回のワークショップで使われるのは丸太をくり抜いて作った【ログドラム】という珍しい楽器。”木“の音楽に耳を傾けながら自然の音楽作りに挑戦。ワークショップの最終日は加藤訓子のコンサートにジョイントします。

 
 マリンバ・パーカッショニスト 加藤訓子 かとう・くにこ
   桐朋学園大学卒業。同校研究科在籍時に単独渡欧し、ロッテルダム音楽院へ留学。打楽器奏者として史上初のクムラウド称号を授与され、首席で卒業。1990年第7回日本管打楽器コンクール打楽器部門2位、2000年米国パーカッシヴ・アートソサエティーより世界35人のマリンビストに選出される。サイトウキネン・オーケストラ、ベルギーコンテンポラリーアンサンブル、ICTUS、ダンスカンパニー・ローザス、アンサンブル・ノマドなどにメンバーとして参加。03年よりソロコンサートを開始。パール楽器、アダムス社専属インターナショナル・アーティスト。数々の世界的な指導者や作曲家から注目される打楽器奏者。アメリカ在住。

加藤訓子コンサート〜マリンバ&パーカッション〜

日時 2006年8月26日(土) 18:30開演
会場 iichiko グランシアタ ステージ上
料金 自由席(定員150名) 大人1,500円 小学生800円

同時開催 親と子のリズムワークショップ

日時 2006年8月24日(木) 14:00〜17:00 25日(金) 14:00〜17:00
            26日(土) 10:00〜12:00  18:30〜コンサート (3日間通し)
会場 iichiko Space Be リハーサル室
料金 一般3000円 小学生1500円(全3日間)
対象 定員に達したため、お申込み受付は終了いたしました。ありがとうございました。
公演に関するお問い合せ/ (財)大分県文化スポーツ振興財団 TEL097-533-4004

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