Vol.70 2015 AUTUMN

松竹大歌舞伎

松竹大歌舞伎 制作発表インタビュー

 2015年11月より松竹大歌舞伎の秋季巡業がはじまります。華やかな踊りが特徴の『教草吉原雀』、歌舞伎の中でもとりわけメジャーな『魚屋宗五郎』と、初心者にも大変親しみやすい演目です。今回の制作発表会見では、尾上菊之助、坂東亀三郎、尾上松也、中村梅枝など若手歌舞伎俳優たちが登壇、抱負を語りました。

『魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)』を演じるにあたっての抱負を教えてください。

  尾上菊之助 『魚屋宗五郎』は、歌舞伎に触れている人は必ず見たことがある、というほど有名な演目です。高祖父の五代目菊五郎が作り上げ、父の七代目宗五郎の当たり役でもあります。先代たちと比較され、良い・悪いと評価されるのが歌舞伎ですが、役の本質をとらえることに変わりはありません。宗五郎最大の見せ場である、禁酒を破って酒乱になっていく場面で、自分がどれほど“酔える”のかが、今回の役を演じるにあたっての鍵であり、楽しみでもあります。
 また、今回は市川團蔵以外、全員が初役です。まっさらな状態から、少しでも江戸時代の庶民の暮らし、市井(しせい)の雰囲気を体現したいと思います。

初めて歌舞伎を見るという方にアドバイスをお願いします。

尾上松也 はじめに上演される『教草吉原雀(おしえぐさよしわらすずめ)』は、普段は鳥売りの夫婦のみが登場しますが、今回は小鳥を捕まえる「鳥刺し」という役も交え、3人で派手に踊る非常に華やかな演目です。初心者でも肩肘張らずに楽しめますし、これまで観たことがあるという方でも、新鮮な気持ちで観覧できると思います。

菊之助 私は、必ずしも演目の意味や内容を把握する必要はないと考えています。ストーリーは大まかに把握して、まずは音楽、衣装、演技などを体感してほしいです。特に『魚屋宗五郎』は、江戸の庶民の生活を描いた演目ですから、時代劇に近い感覚で見ることができるのではないかと思います。

地方巡業ならではの苦労や楽しみはありますか。

菊之助 毎日違う舞台で演じられるのは新鮮ですね。同時に、それぞれ舞台の大きさや花道の寸法、客席数やその位置が異なりますから、各会場にあわせて動きを微調整しなければなりません。臨機応変に対応できる力を養える、絶好の機会です。
 時間があれば、各地域のグルメや観光を楽しんでいます。大分といえば温泉と焼酎ですね。焼酎は大変楽しみですが、飲み過ぎて宗五郎にならないように気をつけたいと思います(笑)。

松竹大歌舞伎
公演名
松竹大歌舞伎
iichiko presents 大分公演
日時11/25(水)昼の部 14:30開演 夜の部 18:30開演
会場iichikoグランシアタ
料金[チケット発売中]
GS席9000円、S席7000円、A席5000円、B席3000円、
[U25割引]各半額(A・B席のみ)
演目一. 教草吉原雀 二. 河竹黙阿弥作 新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎
葛西聖司
公演名
もっと楽しむための歌舞伎レクチャー
日時11/3(火・祝) ① 11:00〜12:30 ② 14:00〜15:30
(同一内容。どちらかご都合のよい時間にご来場ください)
会場iichiko Space Be 映像小ホール
講師葛西聖司
内容松竹大歌舞伎本番前の事前レクチャー。江戸時代から愛され、世界からも賞賛される歌舞伎を満喫するコツを伝授します。
料金[チケット発売中]
一般500円、学生無料(ただし25歳以下)

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