Vol.68 2015 SPRING

OPAM INTERVIEW

新見 隆 館長 開館直前インタビュー

OPAM へ気楽に遊びに来てください

ーいよいよ開館です。開館までを振り返って、印象的な出来事をお聞かせください。

新見 いっぱい有りますが、やっぱり、いちばんビックリしたのは、知事に館長やってくれ、と言われたことですね。企画の手伝いはいくらでも出来るんですが、館長なんか、僕に出来るのか?と自問自答して、まあ、やるなら、大分県のために自分の全経験を傾けよう、と決意したことでしょうか。

ー国内では約10年ぶりの県立美術館ということで意識したことは?

新見 とにかく、過去の先輩方の積み重ねて来た業績を受け継ぎながらも、まったく新しいタイプのミュージアムを目指そう、と思いました。

ーコンセプトに「出会い」を掲げていますが、OPAMに関わるようになってもっとも刺激を受けた「出会い」は?

新見 広瀬県知事、県の人たち、財団の人たち、学芸員、作家、企業の人、職人さん、そういう大分人すべての人たちとの出会い全部ですよ。

ーもうひとつのコンセプトである「五感」を研ぎすますにはどうすればいいのか、何かヒントを教えてください。

新見 空を見て、花や木木を見て、自然を身体で感じること。

ーふたつの開館記念展「モダン百花繚乱『大分世界美術館』」「神々の黄昏」の意図をあらためてお聞かせください。

新見 百花繚乱というのは、大分そのもののことですよ。それから、絶対に人の真似をしないこと。まあ、これは僕の性分そのものですが、ユニークネス、唯一無二性です。

ー館長ご自身の美術館の原体験とは?

新見 僕は、尾道の生まれ育ちだから、倉敷の大原美術館です。ルオーの「呪われた王」を見て、ほんとに呪われてるな、と背筋がゾクッとしました。それから、倉敷観光ホテルで、ハンバーグステーキを食べさせてもらうのが、楽しみだった。食と美は、セットですよ、「五感」ですから。

ーこれからのOPAMで挑戦してみたいことはありますか?

新見 音楽会コンサートや、詩の朗読、ダンスなどもやってみたいです。

ー10年後、100年後のOPAMはどういう存在であってほしいですか?

新見 「美術館が無いと、話がはじまらねえ」と全県民に思ってもらうこと。

ー最後に県民へ向けたメッセージをお願いします。

新見 ミュージアムは、宇宙芸術霊から皆さんへの、一大プレゼントです。出来たら毎日、週一回、月一回、最低年四回は来ないと、損ですよ。絵を全部、きっちり真面目に見る必要なんて、さらさらない。好きなように、気楽に、遊びに来てください。

Profile

 1958年 広島県生まれ。慶應義塾大学文学部フランス文学科卒業。82年から99年まで、西武美術館/セゾン美術館に勤務。99年から、武蔵野美術大学芸術文化学科教授。イサム・ノグチ庭園美術館学芸顧問。慶應義塾大学アート・センター訪問所員。アート・ビオトープ那須、二期リゾート文化顧問。2013年から、公益財団法人大分県芸術文化スポーツ振興財団理事兼美術館長。

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