Vol.67 2015 WINTER

ジョン万次郎とミュージカルの旅へ

第三弾 ヴェルディ作曲『オテロ』の見どころをご紹介

◆あらすじ◆

15世紀末、ムーア人のヴェネツィア共和国将軍オテロは、領土であるキプロス島の近海に侵入したトルコ艦隊を撃破し、キプロス島の総督に就任する。オテロの存在のために出世できなくなったことを恨む旗手イアーゴは、オテロが美しい白人の新妻デズデモナを深く愛していることにつけこみ、自らの妻エミーリアをも利用し、彼の失墜を企む。そしてオテロはイアーゴを疑うこともなく、デズデモナとカッシオの不貞を信じ込まされ、最愛のデズデモナの言葉も聞き入れず、妻を手にかける。そして、すべてを知ったオテロは妻の死を嘆き自ら命を絶つ。

イタリアオペラの醍醐味

 大分オペラフェスティバル最終公演は、シェイクスピアの名作『オセロ』に、晩年のヴェルディが7 年の歳月をかけて作曲したイタリア・オペラ悲劇の頂点に立つ作品を新演出にて上演します。演出にはイタリアで育ち、イタリア・オペラを得意とする粟國淳を迎え、主役のオテロ役は世界の歌劇場で活躍するアントネッロ・パロンビ。国内外で活躍するトップ・クラスの日本人歌手も名作に花を添えます。

Cast & Staff キャスト・スタッフ

管弦楽:京都市交響楽団
合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル 二期会合唱団
児童合唱:アンジェルス児童合唱団

interview 渡辺玲美さん(エミーリア役)

登場人物の誰かに感情移入してみては

−声楽家を志した理由を教えてください。

渡辺 父も母も声楽科出身で、子どもの頃から歌は身近なものでした。だからと言って早くからレッスンを受けていたわけではなくて、美容師になりたいなと思った時期もあったのですが、結局は自然と好きな音楽の道へ向かっていました。

−大学卒業後は長年、びわ湖ホールで活躍されていましたね。

渡辺 専属歌手として約10年間在籍していました。幸運なことに新卒でオーディションに受かったので、私にはここでの経験が大きなものとなりました。びわ湖ホールでは、たくさんの方々に私の声を聴いていただく貴重なチャンスを授かりました。それが新国立劇場オペラをはじめ現在の私の仕事へと繋がったんだと思います。

−久しぶりの故郷でのステージ、意気込みのほどは?!

渡辺 大分で、しかも大きな舞台に出演できることをとても楽しみにしています。本来はモーツァルトのような古典派のオペラが得意ですが、歳を重ねたらヴェルディのようなドラマティックなオペラにも挑戦してみたいと思っていたので、私にとってもいい経験になりそうです。演じるエミーリアは、賢い女性だと思います。愛する夫は悪人ではないと信じていたからこその行動の数々…でも最後は、自分の身の危険も顧みずに夫の悪事を告白する正しい人。自分が信じている人に裏切られるわけですから、彼女もとてもショックだと思うんです。

−初めてオペラを見る人に、アドバイスをいただけますか?

渡辺 すごく身近なところで言うと、オペラって、みなさんに人気の韓流ドラマに似ているところがあると思うんです。裏切りや嫉妬、策略…そんな人間模様が描かれているところが。ついつい先が気になっちゃう(笑)。そんなドラマの中で、登場人物の誰かに感情移入してみては? イアーゴのような嫌な人ほど最も人間らしいし、でも私だったらやっぱり、デズデモナに共感すると思います。とばっちりで殺されちゃうなんて可哀想すぎますよね!

Profile

 大分市出身。大分雄城台高校、活水女子大学音楽学部声楽学科卒業。1998 年〜 2007 年までびわ湖ホール専属歌手。その後、新国立劇場オペラや佐渡裕プロデュースオペラ『ヘンゼルとグレーテル』でグレーテル役を務めるなど出演多数。

地元・大分の児童合唱団も出演 アンジェルス児童合唱団

子どもたちの記憶に残る舞台に

 これまでバレエの舞台などには出演したことがありましたが、今回出演するメンバーは、オペラに出演するのは初めてという子どもたちばかりです。『オテロ』のストーリーは子どもには理解が難しく、歌も低い音程が続き単調。しかも、オペラですから歌だけではなく演技にも取り組まなければなりません。覚えることがたくさんあり、本番までにしっかり稽古をしなければと、練習に励んでいるところです。幸い、出演する第2幕の場面は花を捧げながら歌ったりする明るい雰囲気の場面。本格的なオペラに出演できるなんてめったにない機会ですから、子どもたちには舞台を楽しんでほしいです。きっと、一生記憶に残る思い出となるでしょう。また、『フィガロの結婚』でバジリオ役を務める三浦大喜さんは、かつてアンジェルス児童合唱団に在籍していました。卒業生の活躍も楽しみです。

(代表:飯倉貞子さん 談)


手嶋結和(ゆうわ)さん(左) 原口瑳和乃(さわの)さん(右)

オペラに出演すると聞いたときはびっくりしました。緊張するけど、きれいな声で歌いたいです。


渡邉千ちひろ景さん

オペラの曲は、音に言葉をつけるタイミングが難しいです。明るい場面なので、見ている人が楽しくなるように歌いたいです。

公演名平成26年度 文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業(共同制作支援事業)
ヴェルディ作曲 歌劇『オテロ』 全4幕
公演日3月14日(土) 開場12:15 開演13:00
会場iichiko 総合文化センター iichiko グランシアタタ
入場料 GS席 13,000円(11,700円) S席 11,000円(9,900円)
A席 9,000円(8,100円) B席 7,000円(6,300円)
C席 5,000円(4,500円)
※カッコ内は友の会料金。U-25割引 半額(A・B・C 席のみ)
主催(公財)大分県芸術文化スポーツ振興財団、(公財)神奈川芸術文化財団、
(公財)びわ湖ホール、(公財)東京二期会、(公財)京都市音楽芸術文化振興財団、
(公財)神奈川フィルハーモニー管弦楽団
お問合わせ(公財)大分県芸術文化スポーツ振興財団 TEL 097-533-4004
公演名びわ湖公演
公演日3月7日(土)・8日(日) 開演 各日14:00
会場滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール
管弦楽京都市交響楽団
お問合わせびわ湖ホールチケットセンター TEL.077-523-7136
公演名神奈川公演
公演日3月21日(土)・22日(日) 開演 各日14:00
会場神奈川県民ホール 大ホール
管弦楽神奈川フィルハーモニー管弦楽団
お問合わせチケットかながわ TEL.0570-015-415

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