Vol.66 2014 AUTUMN

大分県芸寿文化ゾーン創出に寄せて

第2回 大分県立美術館開館に思う

竹田市 岡城・歴史まちづくりの会
会長 板井良介

 坂茂氏設計による県立美術館(OPAM)の外観が、いよいよ姿を見せはじめました。iichiko総合文化センターとペデストリアンデッキでつながる芸術文化の殿堂は、わくわくするような大分の未来を期待させてくれます。

 OPAMは、そのコンセプトづくりから県民が参画しました。そこで導き出されたキーワードは、県民にとっての“応接間”になること。 OPAMが応接間なら、大分の美しい自然は、感受性を育む“庭”です。田能村竹田、朝倉文夫、高山辰雄といった先達は、この“庭”のなかで類い稀なる才能を磨きました。

 OPAM開館は単に芸術鑑賞の場が増えるだけでなく、新しい人材を育てる中核施設となる潜在力を持っています。その成果は、必ずや県民に還元されることでしょう。

 近年、大分の農村に移住し、創造的な仕事をめざす若者たちが増えています。彼らはアートや工芸品で自立した世界を築いており、ここに新たな地方の時代の到来を実感しています。大分の中心市街地でもクリエイターたちの楽しい仕掛けが、まちの賑わいを創出しています。彼らの才能はパッケージなどの生活文化やまちづくりの領域にまで広がり、全国から注目を浴びる存在に成長しています。

芸術は、時代や国境を越えて、人類が感動を共有できる“平和の使者”となります。 OPAM と iichiko総合文化センターを中心にした新たな芸術文化ゾーンが県下の各地域と、また福祉や教育等の各分野とも重層的につながります。ひいては、平和の使者として、世界とリンクしていきます。私たち県民も、OPAMとともに成長していきたいと思います。

≪目次へもどる