Vol.65 2014 SUMMER

大分県芸寿文化ゾーン創出に寄せて

第1回 まちの応接間へようこそ

由布院温泉観光協会 会長
桑野和泉

 交通網や情報インフラの整備に伴い、地方で暮らす人と都市で暮らす人の格 差がずいぶんと縮まってきました。でも、なかなか縮まらないのが芸術文化の世界です。

 iichiko 総合文化センターの開館以降、大分でも本格的なオペラやオーケストラ、歌舞伎も楽しめるようになったとはいえ、公演数や演目種類は限られています。

 大きな期待を寄せるのが来年春にオープンする県立美術館(OPAM)です。舞台芸術に加え、アートの楽しみが増えることになります。同じ頃に、JR大分駅ビルが完成すれば、iichiko 総合文化センターを含めたOASISひろば21とOPAMを商店街がつなぎ、駅ビルを挟んでホルトホール、市美術館を回遊する南北軸ができあがる、一つの物語が紡ぎ出されることでしょう。

 多面的な魅力が増えることで、県外の友人も足を運んでくれそうです。これまで素敵な公演が開かれても、それだけで終わってしまいがちだったのですが、展覧会や街並み散策に誘いたくなってきます。そこから生まれる出会いや感動が“街”そのものをきっと面白くしていきます。かつて南蛮文化が花開いた“府内の街”を連想するのも楽しいことですね。

 広瀬知事は、OPAMを「自分の応接間として気軽に来てもらえる存在に」とおっしゃっていました。応接間を出ると、豊かで幸せな時間を共有できるゾーンが広がっています。大分のまちが織りなす新たな空間に、皆さんも大切な友だちを招待してみませんか。

≪目次へもどる