Vol.60 2013 SPRING

iichiko グランシアタ ジュニアオーケストラ 第4回 定期演奏会

演奏終了後にみんなで記念撮影。鑑賞に来てくださった広瀬勝貞知事も一緒に。
知事からは「本当に感動しました。どんな曲でも弾きこなせる素晴らしいオーケストラ」とのコメントをいただきました

 ゆったりとしたメロディーラインも、早いパッセージも。一つひとつの音に想いをのせて、夢をのせて。iichikoグランシアタ・ジュニアオーケストラの、第4回目の定期演奏会が終了しました。「とても子どもとは思えないな」…今年も会場のあちこちからそんなコメントが聞こえてきた、素晴らしい演奏会の一部始終をレポートします。

演奏は、大人級 (オトナクラス)

 1年ぶりにグランシアタに登場したジュニアオーケストラの面々は、なんだか、グンと大人びた印象。考えてみれば、4年前の発足時、最年少の小学3年生だった子が中学生に。中学1年生だった子は高校生になるのです。体格も顔つきも、文字通り成長したオーケストラ。その4回目の定期演奏会の日がやってきました。
 昨年の定演後の懇親会で、今年の演奏曲目が伝えられたときのこと。「ヘンゼルとグレーテル」「アルルの女」「ドヴォルザーク交響曲8番」と名曲が挙がるごとに、歓喜とも悲鳴とも取れる声を発していた子どもたち。どれも難しい曲ばかり…しかし、「どんなハードルも乗り越えていける環境が、ジュニアオーケストラを支える土壌としてできあがっていた」と、指揮者の梅田俊明先生はいいます。
 「子どもたちが、音楽を味わいつつ、ちゃんと基礎ができあがっているのが強み。立派な先生方がきめ細かく教えている。ジュニアオーケストラとしては非の打ちどころのないシステムです」
 かく言う梅田先生とは、1月に初対面。あとは本番前のわずかな期間を共に過ごし、臨んだコンサート。演奏が始まると、梅田先生のタクトが天に振り上がるごとに、子どもたちの奏でる音楽が、音符になって溢れてくるような演奏会でした。指揮者と表現を共有し、メッセージを観客一人ひとりに届けたい――そんな思いが伝わった2時間。体だけでなく、心や考え方の成長をも感じさせた、「演奏は大人級」のジュニアオーケストラ。最後には、梅田先生を「僕のお気に入りのオーケストラ」と言わしめたのでした。  さて、来年は5年目の節目を迎えます。定期演奏会直前に、NHK交響楽団とのコラボレーションも決定! 来春のジュニアオーケストラにも、ぜひご期待ください。

指揮者 梅田俊明 先生

最初に来た時から、素晴らしい演奏会になるという実感はありましたが、僕の期待以上。本当に清々しく、真剣な眼差しや笑顔があり、1年間鍛え上げてきたことの集大成として、集中してみんなが一つになったというのはすごいと思います。 子どもは、すべてを持っています。だから教育というのが大事なんです。
僕は呼ばれればいつでも再演したいです! お気に入りのオーケストラの一つになりましたから。いま小さい子が大きくなった頃またやりたいと思うし、音大に進学した子と音大で、あるいはプロオケで共演できるかもしれない。そういう新たな再会のための、第一歩となる出会いになりました。





曲目
E.フンパーディンク歌劇《ヘンゼルとグレーテル》前奏曲
G.ビゼー《アルルの女》第1組曲・第2組曲
A.ドヴォルザーク交響曲第8番 ト長調 Op.88
A.ドヴォルザークスラブ舞曲 第8番 ト短調(アンコール)
A当日午前中は最後のリハーサル。最後まで細かいチェックをして、表現を共有していきます
B・C・D・Eリハーサルが終わり、楽屋での様子。着替えて気持ちも引き締まり、練習したり、楽譜のチェックをしたり、はたまた記念撮影をしたり、思い思いの時間を過ごすみんな
F・G今年もお客さんが大入り! 評判を聞いて駆け付けたという人も
H今年もお客さんが大入り! 評判を聞いて駆け付けたという人も
Iいよいよコンサート開演。最初の曲「ヘンゼルとグレーテル」の終わりにすでに「ブラボー!」と会場から声がとんだ
J演奏会終了後は打ち上げ。先生方からのねぎらいの言葉をいただいた後、「いつ飲むか?」「今でしょう〜!」と乾杯! 先生と仲間との時間を、心ゆくまで楽しみました
K・L・M・N・O演奏会終了後は打ち上げ。先生方からのねぎらいの言葉をいただいた後、「いつ飲むか?」「今でしょう〜!」と乾杯! 先生と仲間との時間を、心ゆくまで楽しみました
団長 立花旦子 理事長

4年前に起ち上がり、本当に素晴らしいオーケストラに成長したと思います。久しぶりに会った先輩たちと一緒に演奏したコンサート、また初めて参加した人もいましたが、すてきな演奏会でした。今日は、次回に向けて新しいスタートの日でもあります。来年も楽しみにしています。

芸術監督 篠崎史紀 先生

音楽というのは、人にモノを伝える、ものすごく大切なメッセージです。毎年言いますが、人種も超えて、宗教も超えて、国境を越えて、ジェネレーションも超える。今日は本当に会場中に伝わる演奏でした。僕としては、バックヤードにいるのが残念で、一度でいいから会場で聴きたい! 素晴らしい演奏でした。

音楽監督 川瀬麻由美 先生

私は、みなさんの可能性をウンと引き出そうと思って、できるだけ細かいところまで厳しく指導してきました。これからも、みんなをどんどん伸ばしていきたいと期待しているので、がんばって付いてきてもらいたい。ステージから戻ってくるみんなの顔は、輝いていました。私は毎年、この顔が見たくてやっています。これからも応援しています。

卒団シマス・・・。

今回の演奏会を最後に、進学などで卒団・休団するメンバーが16人。おつかれさまでした! またOBとして帰ってきてくださいね。4月上旬には、オーディションで新たなメンバーも入ってきます。

平野美優(ヴァイオリン)

初期からのメンバーの美優ちゃん。当初は小学生だったけれど、すっかり中学生のお姉さんに。「楽しい演奏会でした。また演奏したい」

植田歩乃花(ヴィオラ)

「らららクラシック」に出ていたマロ先生を見て、「普段こんな人に教えてもらってるんだ。シアワセやなぁ〜」と思ったとか。佐伯市から毎回がんばってレッスンに通ってきました。県外の大学の教育学部に進学します。

藤垣かなみ(クラリネット)

夏から、パリの音楽院に留学予定。「梅田先生は、細かいところまで指導してくださって、目が合ったときとかにニコッとしてくれて安心できた。今日の演奏会は感無量でした。あっという間に終わって、ちょっと寂しい!」

今井凜(ヴィオラ)

「4年間、だんだんみんなが上手になって、団結力も生まれて楽しかった」と振り返ってくれた今井さん。桐朋学園大学に進学します。

徳永日向子(オーボエ)

「ドヴォルザークの最後、みんなで盛り上がって感動した」。素晴らしいソロを聴かせてくれました。春から華の音大生です。

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