Vol.55 2012 WINTER
3年目の正念場。今こそ、助け合あって。
秋は、体育祭に文化祭、受験シーズンも控え、学生たちにとっては大忙しの時期。というわけで、ジュニアオーケストラの練習も、やむを得ず欠席者が多い日がある。だからといって、「練習だし、しょうがない」という風にはいかない。「本番で欠席者が出ても、いる人数できちんと大きな音を響かせなければいけない。いつも本番のつもりで弾かなければ」というのは、川瀬麻由美先生の、練習中の言葉だ。
今、特に人数の多い弦楽器では、メンバーをいくつかのグループに分け、レッスンを休んだ人をカバーし合える体制をつくっている。まさに「助け合う」ことに直面している子どもたち、この課題をどう乗り越えるのか?
3月31日(土)の定期演奏会では、震災で被災した仙台フィルから、あのカラヤンの助手を務めた経験もある山下一史さんを指揮者に迎える。3年目のジュニアオーケストラにも、ぜひ期待してほしい。







- 11月13日の練習風景。大所帯の弦楽器パートも少ない人数で頑張りました
- 新メンバーの加入して間もない木管チーム。「みんなで気持ちを一つに」
- 見せ場の多い金管チームは、音出しに時間をかけて「基礎をしっかり」
日時 | 2012年3月31日(土) 14:00開演 |
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会場 | iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ |
指揮 | 山下一史 (仙台フィルハーモニー管弦楽団) |
曲目 | シベリウス 交響詩「フィンランディア」 モーツァルト 交響曲第39番変ホ長調 チャイコフスキー バレエ音楽「白鳥の湖」より |
料金 | 2000円(全席自由)、大学生・高校生700円、 中学生〜6歳以上500円 ※5歳未満の幼児は入場できません |
未経験者の育成にも取り組んでいます
ジュニアオーケストラに付随する育成部門の役割を担った「アカデミー」が、2011年度にスタートしました。オーケストラで人数が少ないパートの入門コースを開設し、まったくの初心者が、ゆくゆくは定期演奏会に参加できるようになることを目指しています。
初年度の今年は、チェロのアカデミーを設けました。受講者には1年間、楽器を貸与し、月に2〜3回のレッスンを行っています。講師は、昨年ジュニアオーケストラの指導にもあたっていた辛島慎一先生。レッスンは少人数のクラスで行われ、一人ひとりの習熟度が違っても丁寧に教えられるよう、また、仲間と一緒に学ぶことで意欲が高められるようになっています。
ジュニアオーケストラ・アカデミーは、来年度も受講生を募集予定です。詳細は決定次第、ホームページでご案内します。

今年度は、8人の生徒を2〜3人ずつに分けて、各90分ずつのレッスンを行ってきました。
その中で大切にしているのは、教えることを決して無理強いするのではなく、できるようになる「喜び」を感じさせること。子どもたちが「楽しい」と思えるようなアカデミーにしたいと思います。
講師 辛島 慎一 先生
(大分県立芸術緑丘高等学校教諭)


- みんなで弾きながらも、一人ひとりに目をやり手取り足取りレッスン
- ちょっとお姉さんの中学生クラス。男性陣がいないので、ぜひ応募してください!
- 次のレッスンまでの課題をメモして、お家でもしっかり練習
- 体よりも大きなチェロを背負って通う小学生の姿、微笑ましい!
- なかなかできないことも、笑顔がでるような教え方をする。まるで辛島先生の魔法にかかっていくようだ