Vol.53 2011 SUMMER

ジャパネスク 〜知りたい→観たい。日本の伝統芸能〜

[第2回 歌舞伎] 見た目 見る目

 歌舞伎を見るため、あの高いチケット代を払うことには凄い覚悟が必要ですが、誰もが「万全の知識をもって」歌舞伎を見ている訳ではありません。歌舞伎の楽しみ…それは、綺麗なものを見ることです。
 「美」の対象物はたくさんありますが、一番は役者でしょう。「顔」「姿」「声」の三拍子揃った役者を愛で、爪の先まで神経が研ぎ澄まされた完全な所作(しょさ)に酔う――なんと幸せなことでしょう。
 歌舞伎を見始めた頃だと、主役級の役者さんといった「見た目」重視です。それが何度も歌舞伎観劇をすると、舞台全体を見る余裕が出始めるのか、上手(かみて)に座る竹本・三味線の中のイケメンも発見!そして、目が肥えてくれば、イケメンより、女らしい女形に「美」を感じたり、目立つことはないけど名脇役の健気な佇まいに関心を抱きます。
 テレビや女性誌で有名な方も素敵ですが、舞台でいい役者を発見できる楽しみはこの上ありません。名ではなく、いい役者を見つける目、それが歌舞伎、文楽、ひいては芸能鑑賞に必要なことであり、楽しみの一つです。
 ただ、「美」を判断する基準は、どれだけ本物の美に触れてきたかによるでしょう。最近「見る目」を育てるための達人の言葉を探していたところ、見つけた言葉は陶器鑑賞についてですが「惜しみなく金をつかうこと、その上に足も使わなきゃ駄目だ」「自分のレベルより高いものにふれること」とありました。人の意見に左右されることなく、いいものを見つける目を持ち、歌舞伎の美をみてストレス発散しましょう!


演劇界

歌舞伎をもっと知りたい!
『演劇界』 毎月5日発行/定価1,400円(税込)/演劇出版社
渡辺 保の歌舞伎劇評(ブログ)
http://homepage1.nifty.com/tamotu/

松竹大歌舞伎
日時 2011年9月6日(火)昼の部 13:30開演、夜の部 18:00開演
会場 iichikoグランシアタ
出演 片岡仁左衛門、片岡秀太郎、坂東彌十郎、片岡孝太郎、片岡愛之助、
坂東薪車、市川高麗蔵、坂東竹三郎
演目 雨の五郎、義経千本桜[下市村茶店の場/釣瓶鮓屋の場]
料金 GS席10,000円、S席7,000円、A席5,000円、B席3,000円、学生1,000円
主催・お問い合わせ/
(財)大分県文化スポーツ振興財団 TEL097-533-4004

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