Vol.52 2011 SPRING

リハーサル開始
いよいよ指揮者のアルプ先生と初対面。1年間かけてつくってきた音楽を、先生のもとで完成させる作業。その期間はたったの3日…。言語が違う先生に教わるのは初めて。果たして、意志疎通はできるのでしょうか?!
←アルプ先生にとって、これが記念すべき初来日となりました。「日本に来ることができて、しかもこのようなオーケストラの指揮ができるのはとても光栄でうれしく思っています」という彼の言葉に、子どもたちの期待も高まります。

→「箱の中がからっぽだと、そこから物を取り出すことはできない。だから僕が本番までに、君たちの箱の中にいろんな種類のものを入れていくよ」。アルプ先生は、技術的なことよりもむしろ、豊かな言葉でもって表現方法を導いていきました。それは、マロ先生のレッスンとよく似ていたかもしれません。

←1年間にらめっこしてきた楽譜には、たくさん鉛筆の跡が。これまで教わったこと、練習してきたことを振り返りながらの総仕上げ。自分の筆跡を何度も目でなぞります。

26日からは、会場のiichikoグランシアタに入ってのリハーサル。席に付くところ、お辞儀のタイミングなど、本番さながらに流していきます。すると、1年前に体験した緊張感が、昨日のことのようによみがえってきました。
→リハーサル前半からなかなか音が揃わず、穏やかなアルプ先生が声を張り上げるシーンも。「Help your friends!」…他の楽器の音をよく聴いて、合わせて。

←団員たちが指揮について行けず、タイミングを何度も確認。「僕とコンタクトを取って」と繰り返し叫ぶ先生を、真剣な眼差しで見つめるみんな。

→通訳の桑名さんはとても滑らかに、わかりやすく、アルプ先生の言いたいことを子どもたちに伝えてくれました。短期間で、三者の絆は強い信頼関係で結ばれて行った感じ。細かいニュアンスは、マロ先生や川瀬先生がフォローする場面も。

←正装も、バッチリ決まって準備万端!

→あっというまにリハーサルの時間が過ぎ、楽屋で腹ごしらえ(長丁場の演奏、エネルギーがいるのです!)と着替えを済ませます。あまり緊張の色をうかがわせない子どもたち、今日でオケを卒業するメンバーに、内緒で寄せ書きのメッセージをしたためたり…。

←…リハーサルで気になったところを何度もおさらいする子も。

→開場から間もなく、待ち時間も楽しんでいただこうとロビーでミニコンサートを開催。クラリネットパートが「カプリス」を演奏。たくさんの人が集まってきて、会場は一気に賑やかで華やかな雰囲気に。

↑いよいよ本番がスタート。子どもたちの演奏の前には、講師の先生方による東日本大震災の犠牲者へ向けた追悼演奏も。曲目は「G線上のアリア」。会場が静寂に包まれました。

←さぁ、楽しい演奏会の始まり! 男の子たちに大人気の「スラブ行進曲」でコンサートが幕を開けました。コンサートマスターは緑健太郎くん。小さな彼が登場した瞬間、客席から「あら!」と微笑ましさから出る歓声が。モーツァルトの「ジュピター」は、音がバラバラだったリハーサルがウソのようにぴったり息があって、美しい演奏に! 最後の難関、「新世界」も聞かせどころたっぷりでした。


↑弾き終わった子どもたちの誇らしげな表情が本当に印象的でした。観客からの割れんばかりの拍手には、アンコール曲「スラブ舞曲第1番」で応えました。

→2年間、インペク長として100人超の大所帯を引っ張ってくれた宮辺くんも今回で卒団。みんなのお兄さん的存在の最後のスピーチに、しんみりの一場面も。

←演奏会の後は、講師、団員、保護者、事務局関係者みんなで"お疲れさま"の懇親会。無事に終わり、みんなホッとした顔。「とてもすばらしい演奏ができました」と、アルプ先生からもお褒めの言葉をいただきました。

↑1年間お世話になった先生方にお礼の花束贈呈。来年も、よろしくお願いします。名残惜しそうに、仲間や先生たちと記念撮影をしたり、おしゃべりしたり、そうしてジュニアオーケストラの演奏会の日は、幕を閉じました。

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