Vol.45 2009 SUMMER

さあ、もうすぐベルが鳴りますー直前のプログラムをレクチャー

西本智実が描く2つの世紀末のドラマ

西本智実 マーラー第5番 with ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 大分公演

西本智実 マーラー第5番 with ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 大分公演

西本智実 マーラー第5番 with ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 大分公演

   iichikoグランシアタには毎年のように世界的なオーケストラが来演し、その度に大分の音楽ファンを大いに楽しませてくれたが、今年もまた素晴らしい楽団がやってくる。
 今回登場するのは、名門ひしめくイギリスのオーケストラの中でも常にトップ・クラスに位置付けられているロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(以下、 RPO)だ。RPOは1946年に往年の名指揮者トーマス・ビーチャムによってロンドンを拠点として創設され、これまでにルドルフ・ケンペやアンドレ・プレヴィンなど、錚々たる巨匠たちの薫陶を受けてきた。そして今年(2009年)のシーズンからは、日本でもお馴染みのシャルル・デュトワが芸術監督兼首席指揮者に就任することが決まっている。
 RPOは一般的なクラシック音楽ばかりでなく、映画音楽やミュージカル、あるいはロック、ポップスに至るまで、さまざまな音楽ジャンルに積極的に取り組む楽団としても知られている。特に、クラシック作品の有名曲のさわりをメドレーにして、更にリズム・セクションを加えたアレンジを施したレコード、〈フックト・オン・クラシックス〉のシリーズは1980年代に一世を風靡した。こうした活動からも、RPOは柔軟な音楽性と非常に高い演奏技術を兼ね備えたオーケストラであることはお分かりいただけるだろう。
 さて、RPOを今回の大分公演で率いるのは、現在その活動が多方面から注目を集めている指揮者、西本智実。彼女は大阪とロシアで指揮を学んだ後、2002年に〈ロシア・ボリショイ交響楽団ミレニウム〉の指揮者に就任したことで、一躍脚光を浴びる存在となった。その後もヨーロッパ各地の楽団を指揮し、高い評価を受けている。2008年6月にはモンテカルロ・フィルと共にiichikoグランシアタに来演したが、その際のド ヴォルザーク「新世界交響曲」での熱演は記憶に新しいところだ。
 そして今回、西本がRPOと取り組むのは、ワーグナーの楽劇〈トリスタンとイゾルデ〉から「前奏曲と愛の死」とマーラーの交響曲第5番嬰ハ短調の2曲。決して満たされることのない情念を重厚な響きで描いたワーグナーと、生と死あるいは絶望と希望とを、巨大な編成の管弦楽と非常に揺れ幅の大きな表現で示したマーラーの大作(演奏時間にして70分前後)という2曲から、このコンビがそれぞれどのようなドラマを引き出してくれるのか、お楽しみに。

西本智実 マーラー第5番 with
ロイヤル・フィルハーモニー
管弦楽団 大分公演
日時 2009年10月4日(日) 13:30開場/14:00開演
会場 iichiko グランシアタ
出演 西本智実(指揮)、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
曲目 ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」
マーラー「交響曲第5番」(予定)
料金 GS席1万4000円、S席1万2000円、A席9000円、B席5000円、学生席3000円
西本智実マーラー大分公演実行委員会・OBS大分放送
共催/
財団法人大分県文化スポーツ振興財団
お問い合わせ/
ソーレなかしま TEL097-540-6666 河村

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