Vol.41 2008 SUMMER

体験しよう!アフリカのリズム、コミュニケーションダンス、そして義太夫節!
そもそも、「ワークショップ」ってどんな意味? 
 日本を代表する講師を招いて質の高いワークショップを開催してきた実績のあるこの企画シリーズ。今回は、子どもと大人がシンプルに楽しめることを提案し、「アフリカのリズム」「コミュニケーションダンス」、そして「義太夫節」のワークショップを行います。  10周年を迎えたiichiko総合文化センターでは、地域をこえ、世代をこえた人と人とのコミュニケーションの場を文化的な切り口から提供することを目指しています。「人と人とをつなぐ」原点にもどって--大地のリズムを力いっぱい刻む、自分に潜んだ表現力を全身で呼び起こす、古き良き日本の伝統芸能を知る--。講師やスタッフ、そして学校以外の友達といった、地域をこえて集まる人たちとの充実したコミュニケーションによって、自分の可能性や表現力など、今まで知らなかった「自分の魅力」も発見できることでしょう。  そこで、それぞれの講師の皆さんに、大分でのワークショップをどんなものにしたいか、インタビューしてきました。

心を開き、心で話す大地の音楽 親と子のアフリカン打楽器&アフリカンダンスワークショップ

 昨年、iichikoグランシアタのステージ上に客席を設け、大好評だったアフリカ音楽のレクチャーコンサート。今年もやってきます、さらに楽しくなって! ワークショップに先立ち、講師にお招きする榎本裕二さんと村井美弥子さんを福岡に訪ね、その魅力を教えてもらいました。



裕二さんのジェンベ教室でのレッスン風景。
理屈なくアフリカ音楽に魅かれた人たちが
音を楽しんでいる。
西アフリカの音楽

 「R&Bとかソウルが好きで、そのルーツを辿ったらアフリカだったの!」
 福岡でアフリカンダンス教室を主宰し、ダンサーとしても活躍する村井美弥子さんは、自身が〈アフリカ〉に惹かれた理由をそう語ってくれました。
 西アフリカの音楽とは、現在のセネガル、ギニア、マリといった国々で誕生し、伝えられてきた音楽のこと。これらの国の人々にはかつて、奴隷としてアメリカ大陸に連れて行かれた酷い歴史があります。が、遠く離れた土地でも彼らは、故郷の音楽を捨てなかった。それが様々なジャンルに派生して、ジャズやブルースなどのアメリカ音楽に姿を変えていったわけなのです。
 やぎ皮の太鼓〈ジェンベ〉、牛皮の太鼓〈ドゥンドゥン〉、木琴〈バラフォン〉、横笛〈フーレ〉といった楽器を使い独特のリズムで構成されるアフリカ音楽は、結婚式、豊作などを祝う儀式で奏でられます。そのリズムは何世紀も昔から、口承だけで伝えられてきたそうです。それには、民族の歴史を音楽にのせて語り伝えてきた家系〈グリオ〉の存在も一役買っています。



リズムの勉強と、30分のストレッチ、
それから美弥子さんの振りをみな
がら ダンスを覚える。
自然を敬愛する国

そんな音楽文化が息づく西アフリカとは、いったいどんな国なのでしょう?
  「アフリカの人々は、自然をリスペクトしている。感謝しながら生きてるなぁって思うんですよ。例えば、雨季はあるけど降らないときも多いから、水のことをそれはそれは大事にしてるし」
  ジェンベ奏者の榎本裕二さんは、そう話してくれました。「そう、生活の中から大切さとかありがたさを感じるね」と続ける美弥子さん。
  大地と響きあうようなジェンベのリズム、そして生命感に溢れているダンス。それは、アフリカの人々と自然の距離の近さを感じさせ、聴いていると不思議と心が開放されていく気がします。

音を感じ、心を通わせて

 今回のワークショップには親子で挑戦してもらいます。そして、アフリカ音楽を通じて「コミュニケーション」の素晴らしさを感じてほしい。美弥子さんの思う、その素晴らしさとは?
  「踊ってる瞬間の、太鼓との一体感。つまり、スピーカーから流れてくるCDの音に合わせて一人で踊っているのではなく、生演奏してくれているドラマーと太鼓を通して楽しみを共有している感覚、そういうのが『コミュニケーション取れてる!』って感じ」
  また、昨年もステージに来てくれた裕二さんは、「今年は、親子のコミュニケーションが深くなるようなものになったらいいと思っています。レッスンの日、食卓がその話題で盛り上がったりしたら素敵ですよね」と、今まさに3カ月にわたるプログラムを企んでいるのだとか……?!
  純粋に音を感じ、体を動かし汗をかいて。最後まであきらめずに、大地のリズムを楽しんでほしいと思います。

パーカッショニスト
榎本裕二
えのもと ゆうじ

 宮崎県生まれ。学生時代から音楽活動を始めるが、あるとき民族音楽に魅せられパーカッショニストとなる。福岡に帰郷後はジャズ、アフリカンの演奏者として才能を拓き、99年8月、世界的なジェンベ奏者ママディ・ケイタの命名を受けたアフリカンバンド「FOLIKAN」始動。同年12月〜2000年2月には、ギニアで行われたワークショップで修行を積んだ。

アフリカンダンサー
村井美弥子
むらい みやこ

 北九州市生まれ。ストリート系音楽やダンスに熱中、そのルーツであるアフリカに興味を持ち、西アフリカ諸国での修行旅行を通じて現地の伝統舞踊を習得する。現在福岡に拠点を置き「劇団AFRICA」「ギリギリ☆マンディング」などに所属。07年には「FOLIKAN」のサポートダンサーとしてタイ・バンコクに同行した。アフリカン・ダンス教室も主宰。


2007年ステージレクチャーより
地元でパフォーマンスを
もっともっと広めたい

 大分にも、元気なアフリカ音楽のパフォーマーがいる。しかも女性だけからなるグループ、「BEN☆KAN」だ。〈ひとつになる音〉という意味で、平和への願いを込めて世界的なジェンベ奏者、ママディ・ケイタ氏が命名してくれたという。
  「男性に比べると太鼓を叩く音は小さいけど、パワーなんかでは負けません!」というリーダーの岩尾記代子さんは、アフリカンの虜になり6年目。
  「子どもたちが裸足で遊びまわる、自然と遊ぶ姿をみたいんです。とにかく元気になる! アフリカ音楽がくれるのは、そういうものだと思う」
  「BEN☆KAN」として、保育園などにワークショップで訪れるという彼女も、佐伯市のグループ「アンタトロンディア」とともに、今回のワークショップをサポートしてくれます。どんなコミュニケーションをもたらしてくれるのか、いまから楽しみです。

「BEN☆KAN」 岩尾記代子 (いわお きよこ) 

2001年夏にジェンベと出会い、11月よりアフリカンパーカッショングループ「FOFO」に参加。翌年8月「BEN☆KAN」を結成。05年にはセネガルに滞在しダンスと太鼓を習った。これまでに、別府ハットウオンパク、夏の宵まつり、iichikoグランシアタでのステージレクチャーコンサートに参加するなど、地元で幅広く活躍中。

親と子のアフリカン打楽器&
アフリカンダンスワークショップ
日時 2008年9月19日(金) 18:30開場 19:00開演2008年9月6日(土)・20日(土)10月12日(日)・25日(土)11月1日(土)・15日(土)・16日(日)
※ダンスクラスのみ9月28日(日)も行います。
会場 iichiko Space Be リハーサル室・大練習室、他
出演 西本智実(指揮)、村治奏一(ギター)
共催 ガレリア竹町・大分市竹町通商店街振興組合
楽器提供 WassaWassa
主催・お問い合せ/ (財)大分県文化スポーツ振興財団 TEL097-533-4004
ガレリア竹町ドーム広場ライブ
日時 2008年11月16日(日)14:00〜(予定)
料金 鑑賞無料
出演 ワークショップ参加者の皆さん、 榎本裕二、村井美弥子、BEN☆KAN、 アンタトロンディア

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