Vol.41 2008 SUMMER

emo presents!世界の才能に接近

宝塚歌劇団 星組
男役トップスター
安蘭けい

あらん・けい/滋賀県出身。1989年、宝塚音楽学校入学。91年、宝塚歌劇団に首席で入団。同年、月組『ベルサイユのばら』で初舞台を踏み、雪組に配属。2000年、星組に組替え。06年11月より星組トップスターに。近年では貴重な、日本物もこなせるスターとしても人気が高い。今年春には、待望の『赤と黒』に出演。6月からは日本初演のブロードウェイミュージカル『THE SCARLET PIMPERNEL』で、高い歌唱力も披露している。

イメージで言えば水色より“黒”や“赤”。
色の濃い役ほど演じ甲斐があるんです。

正義の味方からダーティー・ヒーローまで、 個性的な役柄をも見事に演じ分ける、 異色の男役トップスター。

 入団17年目にしてトップスターの座についた安蘭けいさん。ステージでは、華やかで情熱的な役柄はもちろん、”陰“の部分を持つ役も見事に演じる実力派としてファンの熱い支持を得ています。今回の大分公演『外伝 ベルサイユのばら〜ベルナール編〜』では、”黒い騎士“と呼ばれる革命家・ベルナールを演じる安蘭さんに、お話をうかがいました。

― 宝塚歌劇団を志したのは、どんなきっかけだったのですか?

 きっかけは、小学生の頃から習っていたバレエの先生の一言なんです。発表会で『シンデレラ』をやったのですが、当時の私はヒョロヒョロだったので王子様の役だったんです。それを見た先生が「こういう世界があるのよ」と、宝塚歌劇の存在を教えて下さいました。
  先生にとっては何気ない一言だったと思うのですが、子ども心にそれが焼き付いたんでしょうね。漠然とですが「いつか宝塚へ」という思いがずっとあって。いよいよ進路を決めるという時に、やはり宝塚を目指そうと思いました。歌と踊りが大好きだったので、その好きなことを仕事にできれば素敵だなぁという思いもありました。

― 宝塚音楽学校へは、4度目のチャレンジで合格されたとか。

 はい。当時は、やはり苦しかったですね。3回目に落ちた時には「もうやめよう」と思いました。大学を目指し、他の舞台の道へ進もうと考えました。でも、周りから「せっかくここまでやってきたんだから」と励まされたことと、私自身の負けず嫌いな性格もあって、「最後にもう1回、ダメもとでやってみよう!」と。合格できた時は本当に嬉しかったですね。

― 男役を目指す上で、苦労されたことはありますか?

 女性が男性を演じるのは、宝塚独特のもの。私の中では、宝塚歌劇といえば男役!という思いがあったので、迷いはなかったのですが、声では少し苦労しましたね。音楽学校時代には、今よりも随分と声が高かったので、先生から「その黄色い声をどうにかしないと」と(笑)。その時、人間の声って変えられるものなんだ、と思いました。

― 入団後は、いろいろな舞台に立たれ、トップスターになられてからも、アウトローな役を演じておられますね。

 実は私、色の濃い役って、すごく演じ甲斐があって好きなんです。色のイメージでいうと水色っぽい、いわゆる二枚目の役より、黒とか赤の個性の強い役をやるほうが、やればやるほど「演じてる!」という実感がわいてきて、楽しいです。主演になったら、そういう役はできないと思っていたのですが、『エル・アルコンー鷹ー』や『赤と黒』でやることができて嬉しかったですね。

― 役作りのために、何かされていることはありますか?

 作品の舞台となった国の映画を見て研究をしたり、自分なりにイメージを作り上げます。役柄は毎回違うので、自分の思った通りのイメージがなかなか出せない時は苦しいですが、ひたすら稽古をしてみんなの芝居を見ながら、イメージに近づけるよう努力します。

― イメージ作り、役作りに煮詰まった時のリフレッシュ方法などはありますか?

ペットですね(笑)。シルバとローズという、ロシアンブルーという種類の猫を2匹飼っているんですが、その子たちといるときは、最高に癒されますね。

― ところで『ベルサイユのばら』では、オスカル、アンドレ、フェルゼンと三役すべてを演じておられますが、演じ分ける難しさなどは、感じられますか?

 そうですね、初舞台も涼風真世さんの『ベルサイユのばら』だったので、縁がありますね。役柄はどれも違うので、特にこの三役を演じ分ける難しさというのはありませんが、女性でありながら男を演じるオスカルに関しては、等身大の自分というか、自分に重なる部分もあるので、特に共感しやすかったですね。

― 大分では『外伝 ベルサイユのばら』で、ベルナール役を演じられます。その意気込みなどをお聞かせ下さい。

 ベルナールは「黒い騎士」と呼ばれ貴族たちを脅かす存在ですが、フランス革命という時代の中では、正義のために闘うヒーロー。その純粋なベルナールの思いを大切にして演じたいですね。

― 最後に。トップスターにお聞きするのはヘンかもしれませんが、次の目標は?

 自分の代表作といえる舞台を作り上げることが夢です。安蘭けいといえばコレ!と、みなさんの記憶に残るような代表作ができることを目標に、日々、努力を積み重ねています。

 ある時は凛々しく包容力のある男性を、またある時は陰のあるアウトローを。役柄によって違った魅力を発揮し、ファンを魅了する安蘭けいさん。個性派トップスターが演じるベルナール役を、ぜひ、生のステージでお楽しみ下さい! 

宝塚歌劇星組全国ツアー
iichiko presents 大分公演
日時 2008年11月18日(火) 昼の部14:00開演 夜の部18:00開演
会場 iichiko グランシアタ
料金 S席6,500円 A席5,000円 B席3,000円
※3歳以上有料。3歳未満入場不可
出演 安蘭けい、遠野あすか
演目 宝塚ロマン『外伝 ベルサイユのばら-ベルナール編-』(原作/池田理代子、外伝原案/池田理代子、脚本・演出/植田紳爾)ロマンチック・レビュー『ネオ・ダンディズム! (企)-男の美学-』
(作・演出/岡田敬二)
公演に関するお問い合せ/
(財)大分県文化スポーツ振興財団 TEL097-533-4004

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