Vol.41 2008 SUMMER

Musical instruments to read
読む楽器

笛

 サクソフォーン(以下サックス)は1840年代、ベルギーの管楽器製作者アドルフ・サックスにより考案された比較的新しい楽器である。ソプラノ・アルト・テナー・バリトンの4種が一般的に使用され、その中でもアルトとテナーの吹奏人口が多い。昨今、楽器店で老若男女を問わず最も売れている人気No・1の管楽器で、クラシック・ジャズ・ポピュラーなどジャンルを超えた幅広い音楽に使用されている。
 特にジャズやポピュラーの奏者が多いのは、他の管楽器に比べて個性の表現力に優れているからだと思われる。個性のひとつである音色の違いは、もちろん奏者のフィジカルな部分の差によるところが一番だが、奏者と楽器の接点であるマウスピース、リードという口をつける部品に大きく影響される。クラシックとジャズでは楽器本体は同じものでも、これらの部品はまったく異なるセッティングとなる。サックスはクラリネットと同様にリードと呼ばれる葦を薄く削ったものを息で振動させることで音を出すのだが、このリードの良し悪しで音色と奏者の気分が左右される。調子のよいリードがある間は演奏がとても楽しい。また、マウスピースも多くのメーカーから販売されており、材質も様々でこれを変えることで音がかなり変わる。サックス吹きが集まると必ずこのマウスピースとリードの話題になる。
 さて、私がサックスをはじめたきっかけは高校2年の時(28年前)、別府の駅前通りにあった小さな楽器店のショーウインドウに飾ってあったアルトサックスのルックスに魅了されたからである。何日も店の前を通り楽器を見ていた。親に懇願してその楽器を買ってもらったものの吹き方がわからないので、それを売ってくれた店の年配の方にしばらく指導を受けた。その先生が元ダンスホールのサックス奏者だったこともあり、私もいつしかジャズの曲を吹くようになった。その楽器店の発表会で初めて人前で演奏したのは高校2年の時、「黒いオルフェ」というスタンダードだった。その後大学でもモダンジャズ研究会に所属し、その頃からチャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーン、キャノンボール・アダレイが私のアイドルで、今も彼らのプレイをコピーし、仕事の合間のわずかな時間に練習している。
 サックスは誰もが何歳からでも始められる楽器だ。誰々みたいに吹きたいというイメージのある方は短期で上達できる楽器である。サックスを人前で演奏し、拍手をいただく感激を多くの方に味わっていただきたい。

文/ジャズサックスプレイヤー(アマチュア) 三浦玄治 (みうら・げんじ)
都イン大分12F「BIRD」、十文字原ミュージックカフェ「光の詩」他ライブハウスなどで神出鬼没に演奏中。

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