Vol.40 2008 SPRING

おかげさまで、iichiko総合文化センターは10周年を迎えました。

iichikoグランシアタの写真

春。iichiko総合文化センターの、また新たな幕開けです。今年度のラインナップをご紹介するとともに、そのコンセプトについてご説明させていただきます。

10年の成果を糧に今、再出発。

 2008年4月、iichiko総合文化センターは誕生から10周年を迎えました。大分県立総合文化センターとして出発した後、04年に改称。iichikoグランシアタ、そしてiichiko音の泉ホールの二大ホールでは、さまざまなジャンルの芸術家たちによってその才能が披露され、またワークショップやレクチャーを通じ、若い芽を伸ばすプログラムも実施するなどの歴史を刻み続けています。そして、施設運営に携わる文化スポーツ振興財団は今年、10周年の節目を機に、また新たな企画に取り組んでいきます。
  大分県文化スポーツ振興財団は、平成18年度からiichiko総合文化センターの指定管理者として貸館事業のほか、ホールを利用する自主文化事業にも力を注いでいます。昨19年度は〈主催事業〉〈共催事業〉〈人づくり事業〉という三つの柱を軸に据え、多種多様な企画を展開しました。
  〈主催事業〉とは、海外オーケストラ、オペラ、バレエ、歌舞伎など世界トップレベルの公演や、落語、演劇など文化的価値の高い公演を財団が主催する事業のことを指しますが、昨年度はフランス国立リヨン管弦楽団や、ウィーンの森バーデン市立劇場のオペラ「椿姫」などのステージが行われ、会場は感動の渦に包まれました。また、民間企業や団体の主催する〈共催事業〉では、「ビリー・ヴォーンオーケストラ」などユニークな公演を楽しむことができました。そして〈人づくり事業〉については、本公演の見所を解説する〈レクチャー〉、グランシアタのステージに客席まで設けた〈ステージレクチャーコンサート〉、子どもを対象とした〈ワークショップ〉、県内出身者、または在住者でプロのアーティストを目指す人による〈アーティストプロデュース〉の、四つに取り組んだのです。

芸術をつくる、人をつくる。

 19年度を終えて実感したのが、「人づくり」事業に対する県民の皆様の熱いご声援。そこで、前年度までの成果と課題をふまえ、平成20年度は「見せるだけの公演にとどまらない、人づくりに焦点をあてたプログラムづくり」を目指します。それにともなって、新しい三つのコンセプトを掲げました。
  一つめは、「鑑賞系」。本物の芸術文化に触れる機会を提供する、いわばベースとなる主催事業のことで、これは今までと変わらない部分です。それから、二つめが「創造系」。県内で活動する若い芸術家の育成を通して地域(大分)からの文化づくりを推進していきます。最後の三つめは、人を育て活かすための「普及系」です。特に、「創造系」「普及系」におけるプログラムは新規事業であり、全国的にも類を見ないオリジナルのものを企画しています。
  具体的には、重厚な講師陣を迎え、近い将来舞台芸術のさまざまなジャンルの方々が共演したくなるような、ホール付の本格的「ジュニア・オーケストラ」の結成を計画しています。次代を担う若い世代が豊かな感性を養うことによって大分県の芸術振興と発展を期待するものです。
  また、昨年成功を収めた「MAROプロジェクト」は、今年度も公開レッスンと発表会を予定していますが、そこで終わるのではなく、地方の学校や施設を訪ねるアウトリーチに参加して、演奏活動の幅を広げてもらいます。そのほか、人間国宝にせまる「人間国宝〜その心と技〜」、iichikoアトリウムプラザを音楽で満たす定期的なミニコンサートなど、催しは目白押し。さらに、お馴染みの「アーティストプロデュース」は、年3回開催するうちの1回を10周年にちなみ、これまでに参加したアーティスト達の企画展を開催し、記念すべきものとします。
  このように、平成20年度も、純粋に楽しい公演や味わい深い公演、参加してよかったと思えるようなさまざまな企画をご用意しています。みなさま、どうぞご期待ください。また、iichiko総合文化センターに足を運んだことのない方、今年こそ! ぜひお越しください。すばらしいアーティストたちとともに、お待ちしております。

平成20年度の自主文化事業

鑑賞系

主催・共催事業

 本物の芸術文化に触れる機会を提供します。

 世界的に認められた一流の芸術公演から、比較的小規模の公演までを実施。全国屈指の優れた設備を有するホールを生かし、オペラ、バレエ、海外オーケストラ、歌舞伎など鑑賞機会の少ない国内外の芸術文化を、低廉な価格で提供する。

本年度の公演については
主催公演  共催公演・地域からの文化づくり推進事業・人づくり事業
のページでご紹介します。

創造系

地域からの文化づくり推進事業

 地域からの文化づくりを推進します。

「MAROプロジェクト」19年度の公開レッスンの様子「MAROプロジェクト」19年度の公開レッスンより

MAROプロジェクト2008

 県出身あるいは県内で活動している若い芸術家の育成や活動支援を行う。オーディションで公募。ヴァイオリニストでNHK交響楽団第一コンサートマスター、篠崎史紀さんの指導による公開レッスンと、成果発表会を予定。

人間国宝〜その心と技〜

 日本の伝統芸術の重鎮、重要無形文化財保持者。いわゆる人間国宝を招き、歌舞伎、文楽などに造詣の深い、葛西聖司さんとの対談や実演を通して、人間国宝の芸と技の神髄に迫る。

iichikoグランシアタジュニアオーケストラ(仮称)

 次代を担う若い世代が、重厚な講師陣のもとで豊かな感性を養うことだけでなく、将来的には舞台芸術のさまざまな分野の方々から共演を望まれるようなホール付の本格的「ジュニアオーケストラ」の結成を計画。平成20年度は、団員募集とオーディションを実施予定。

普及系

人づくり事業

 人を育て、活かします。

OASISアーティストプロデュース

 全3回開催のうちの1回は、iichiko総合文化センター開館10周年を記念して、これまで参加したアーティスト達の企画展を開催。残り2回は、例年どおり新人アーティストの発表機会の提供を目的に開催。

アトリウムコンサート2008の様子

アトリウムコンサート2008

 オアシスひろば21のにぎわいづくりと県内芸術団体等の発表の機会創設を目的として、iichikoアトリウムプラザで演奏会、発表会を開催する。隔月に2回、平日の夕方を予定。

街角コンサート

 福祉施設や学校、市町村の公立ホールなどで、日頃クラシック音楽に触れることの少ない人を対象に、身近に音楽を味わってもらうアウトリーチ。演奏は「MAROプロジェクト2007」出演者による。

歌舞伎レクチャーの様子

歌舞伎レクチャー

 歌舞伎公演に先立ち、見所などを易しく解説。は、歌舞伎、文楽など日本の伝統芸能に造詣が深いNHKアナウンサー葛西聖司さんを予定。

親と子のコミュニケーションワークショップ

 身体を動かしながら、自己を表現することを知り、親と子が一緒に参加して楽しめるワークショップ。

ワークショップ「義太夫節に挑戦」

 人形浄瑠璃文楽の場面や登場人物のセリフを伝える「太夫」に挑戦するワークショップ。小学生向けと、大人向けの2クラスを開設予定。講師は、本場の文楽座太夫。

親と子のアフリカン打楽器&アフリカンダンス ワークショップ

 西アフリカの伝統音楽と舞踊を親と子が一緒に参加して楽しめるワークショップ。普段では体験できないリズムとダンスに触れ、また、歴史を学ぶことで、アフリカの伝統文化に関心が深まり表現することの楽しさが味わえる。iichiko総合文化センター開館10周年を記念して、ミニコンサートも開催予定。

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