Vol.40 2008 SPRING

幕が開く前に|公演を楽しむための予習ページ

つねに新しい世界を切り拓く

iichiko presents 西本智実 指揮
モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団

 ロシアから東欧・中欧を経て、現在は西欧。やがては大西洋を渡ってアメリカへ。つねに新しい世界を目指し”次“のステージへとステップアップを続ける西本智実さん。国際的に活躍中の彼女が、今年6月、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団とともに大分を訪れます。

インタビュー|指揮者 西本智実

もっと高みに挑戦したい!

 4歳の時、初めて観たボリショイバレエの感動を、今も覚えているという西本さん。子どもの頃からピアノやクラシックバレエを学び、やがて音楽について、ある疑問を持ちます。
 「同じ作品なのに、違って聴こえるのはなぜだろう?」
 そこで初めて指揮者の存在を意識したといいます。
 「まったく同じ材料を使ってつくっても、シェフが違えば味の違う料理になる。指揮者もそれと同じなんですよね」
 まずは音楽がつくられる仕組みを学ぶために作曲科に進学。大学時代からオペラの裏方として積極的に現場へ。やがて、副指揮者としての仕事が増えてきます。
 「でも、率直にこのままではいけないと思ったんです。ナチュラルな自分の心の意志に従ったんです」
 96年、ロシアのサンクトペテルブルク音楽院指揮科に留学。チャイコフスキー財団ロシア交響楽団芸術監督兼任首席指揮者、サンクトペテルブルク国立歌劇場(旧レニングラードオペラバレエ劇場)首席客演指揮者などを歴任し、ハンガリー国立歌劇場やプラハ国立歌劇場などシンフォニー指揮者とオペラ指揮者を両立してきた。

理想は、”愛“

  ステージ上、指揮台に立つ西本さんの細い身体が、時にたおやかに、時に力強く、曲への思いを雄弁に物語ります。
  「曲の解釈のためには、まず楽曲分析をしてみる。分解して、改めて自分で組み立ててみると、それまでとは見方も変わります。作曲家が生きた時代や歴史、テーマ…。そして作った人の心が浮き上がってくるんです」
  とはいえ、指揮者だけが曲を解釈していても、それを奏者に伝えることができなければ意味がありません。
  「大勢の奏者、オーケストラとの協同作業ですからね」
  いかに説得し、いかに伝えるか。それには「ことば3、行動が7」と西本さん。認識の確認や補足の言葉は必要ですが、率先した行動が指揮者には必要です。
  指揮者にとって、一番大切なことは?という問いかけに対しては、しばらく考えて「ひとつを選択するのは、非常に難しいのですが」と前置きをした上でこんな答えが返ってきました。
  「プレイを先導するのが指揮者。そのためには揺るがない精神も必要ですし、それを伝える時にはパッションも必要です。でも、最終的には”愛“。自分にできているかどうかは聴衆の皆さんに判断をお任せしますが、理想は”愛“です」。
  プレイヤーひとりひとり、作曲家、作品、もちろん演奏を聴きにくる客に対しても。”愛“こそが指揮者に一番大切なこと。そう語る笑顔も印象的でした。

実は、温泉フリークなんです!

演奏中、休むことなく身体を動かしている指揮者には、かなりの体力も必要です。
  「動いているうちに自然に体力もついてきますからね。このごろは、胸郭が大きくなったのか、日本の服が着れなくなってきちゃったんです(笑)」。
  ステージで身につける燕尾服はもちろんオーダーメイド。靴も腰痛の負担を軽減する特注品だそう。
  「腰が悪いので、靴は特に大切なんです」
  現在はベルリンに自宅があるため、飛行機での移動も多く、日本とヨーロッパを1ヶ月に3往復することもあるとか。
  そんな彼女にとって一番のリフレッシュ法が日本の温泉。
  「身体が求めるんですよね(笑)。時間がないときは、スーパー銭湯にも行きます。とにかく大きいお風呂が好きなんです」
  そして焼酎も大好き。大分では、時間があればぜひ「温泉と焼酎」を楽しんでみたいそうです。

”新しい世界“をぜひ生で!

 今回、指揮をするのは”モナコ王国の「至宝」“とも称されるモンテカルロ・フィル。
  「日本では馴染みが薄いですが、実は150年以上の歴史を持つ、ヨーロッパの名門です」。
  プログラムの中では、やはりラストに演奏するドヴォルザークの『新世界より』が注目。
  「モナコには、様々な国出身の方たちが住んでいます。彼らもみんな新世界を求めてやってきた。私にとっても、行く国すべてが新世界。そしてこの曲は、ドヴォルザークが、生まれた国チェコを離れてアメリカへ渡った時に作った曲なんです。ふるさとを離れ新しい世界を求めた人々が演奏する『新世界より』を、ぜひ生で聴いていただきたいですね」
  新世界を切り拓き続ける西本さんの「新世界ツアー」、今から、とても楽しみです。

モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団指揮者
西本智実 にしもと・ともみ

 大阪市出身。94年大阪音楽大学作曲学科卒業。96年ロシア国立サンクトペテルブルク音楽院指揮科へ留学。28歳のデビュー以来、ロシアを拠点に活動を続け、多くのオーケストラを指揮。07年4月には、オーストリアのリンツ、ブルックナーハウスにおいてブルックナー管弦楽団定期演奏会を好演、ヨーロッパでの活躍の第一歩を飾る。9月にはモナコにおいてモンテカルロ・フィルのシーズン開幕公演に登場。大成功を収めた。オペラ指揮者としての評価も高い。07年からは、ダボス会議を主催する『世界経済フォーラム』のヤンググローバルリーダーも務めている。

モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団

地中海の風を運ぶ
王室庇護のオーケストラ

(C)塩澤秀樹

 モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団とは、1856年に創設されたモナコ公国庇護下のオーケストラ。かつては舞踏会でワルツ、ポルカなどを演奏するための楽団でした。
  モナコというと、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか? ハリウッドの女優から転身、王室に嫁いだ王妃グレースケリー、世界三大レースの一つ「F1モナコグランプリ」、そして欧州きってのカジノ「グランカジノ」、そして地中海に面した高級リゾート地……想像できるそのすべてのものが華やかさに満ちています。それは、この国が〈リヴィエラの真珠〉と呼ばれていることにも明らかでしょう。
  そんな国から、オーケストラがやってきます! 王侯・貴族の余暇として、オペラ、バレエ、演劇などが盛んだったモナコ公国では、今でも年間を通して多彩なジャンルの公演を観ることができますが、そこで活躍しているのが、「モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団」です。創設から150年の歴史を刻んできたモンテカルロ・フィルは、錚々たるコンダクターが指揮をとってきた名門。たとえば、熱気溢れるタクト使いが印象的だったシャルル・ミンシュ、レパートリーの広いトーマス・ビンチャム、それから伝説の人レナード・バーンスタインなど。1967年からは、〈音楽の魔術師〉との異名をとったイーゴリ・マルケヴィッチが音楽監督となり、73年からは日本とも縁の深いロブロ・フォン・マタチッチが引き継いでいます。その後も数々の名だたる指揮者を迎えながら世界中を演奏旅行で巡ったモンテカルロ・フィルが、いよいよ大分に上陸することになりました。
  しかも今回、そのオケを率いるのは、いま最も旬な日本人指揮者、西本智実なのです。才能のみならず美貌も兼ね備えた彼女が、世界を駆け巡るなか、大分の地で果たしてどんな演奏を聴かせてくれるのでしょうか? 曲目は、西本の得意なドヴォルザークの『新世界より』がメイン。それから、06年にアメリカでデビューしたギタリスト、村治奏一による『アランフェス協奏曲』の独奏も見所の一つ。親しみやすい曲が多いのが魅力です。
  さあ、この日ばかりは、華々しいモナコの劇場に行くつもりでお洒落をしてiichikoグランシアタへ。そして、地中海はモンテカルロから運ばれてきた音に、酔いしれてみませんか?
  モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団とは、1856年に創設されたモナコ公国庇護下のオーケストラ。かつては舞踏会でワルツ、ポルカなどを演奏するための楽団でした。
  モナコというと、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか? ハリウッドの女優から転身、王室に嫁いだ王妃グレースケリー、世界三大レースの一つ「F1モナコグランプリ」、そして欧州きってのカジノ「グランカジノ」、そして地中海に面した高級リゾート地……想像できるそのすべてのものが華やかさに満ちています。それは、この国が〈リヴィエラの真珠〉と呼ばれていることにも明らかでしょう。
  そんな国から、オーケストラがやってきます! 王侯・貴族の余暇として、オペラ、バレエ、演劇などが盛んだったモナコ公国では、今でも年間を通して多彩なジャンルの公演を観ることができますが、そこで活躍しているのが、「モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団」です。創設から150年の歴史を刻んできたモンテカルロ・フィルは、錚々たるコンダクターが指揮をとってきた名門。たとえば、熱気溢れるタクト使いが印象的だったシャルル・ミンシュ、レパートリーの広いトーマス・ビンチャム、それから伝説の人レナード・バーンスタインなど。1967年からは、〈音楽の魔術師〉との異名をとったイーゴリ・マルケヴィッチが音楽監督となり、73年からは日本とも縁の深いロブロ・フォン・マタチッチが引き継いでいます。その後も数々の名だたる指揮者を迎えながら世界中を演奏旅行で巡ったモンテカルロ・フィルが、いよいよ大分に上陸することになりました。
  しかも今回、そのオケを率いるのは、いま最も旬な日本人指揮者、西本智実なのです。才能のみならず美貌も兼ね備えた彼女が、世界を駆け巡るなか、大分の地で果たしてどんな演奏を聴かせてくれるのでしょうか? 曲目は、西本の得意なドヴォルザークの『新世界より』がメイン。それから、06年にアメリカでデビューしたギタリスト、村治奏一による『アランフェス協奏曲』の独奏も見所の一つ。親しみやすい曲が多いのが魅力です。
  さあ、この日ばかりは、華々しいモナコの劇場に行くつもりでお洒落をしてiichikoグランシアタへ。そして、地中海はモンテカルロから運ばれてきた音に、酔いしれてみませんか?
  モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団とは、1856年に創設されたモナコ公国庇護下のオーケストラ。かつては舞踏会でワルツ、ポルカなどを演奏するための楽団でした。
  モナコというと、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか? ハリウッドの女優から転身、王室に嫁いだ王妃グレースケリー、世界三大レースの一つ「F1モナコグランプリ」、そして欧州きってのカジノ「グランカジノ」、そして地中海に面した高級リゾート地……想像できるそのすべてのものが華やかさに満ちています。それは、この国が〈リヴィエラの真珠〉と呼ばれていることにも明らかでしょう。
  そんな国から、オーケストラがやってきます! 王侯・貴族の余暇として、オペラ、バレエ、演劇などが盛んだったモナコ公国では、今でも年間を通して多彩なジャンルの公演を観ることができますが、そこで活躍しているのが、「モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団」です。創設から150年の歴史を刻んできたモンテカルロ・フィルは、錚々たるコンダクターが指揮をとってきた名門。たとえば、熱気溢れるタクト使いが印象的だったシャルル・ミンシュ、レパートリーの広いトーマス・ビンチャム、それから伝説の人レナード・バーンスタインなど。1967年からは、〈音楽の魔術師〉との異名をとったイーゴリ・マルケヴィッチが音楽監督となり、73年からは日本とも縁の深いロブロ・フォン・マタチッチが引き継いでいます。その後も数々の名だたる指揮者を迎えながら世界中を演奏旅行で巡ったモンテカルロ・フィルが、いよいよ大分に上陸することになりました。
  しかも今回、そのオケを率いるのは、いま最も旬な日本人指揮者、西本智実なのです。才能のみならず美貌も兼ね備えた彼女が、世界を駆け巡るなか、大分の地で果たしてどんな演奏を聴かせてくれるのでしょうか? 曲目は、西本の得意なドヴォルザークの『新世界より』がメイン。それから、06年にアメリカでデビューしたギタリスト、村治奏一による『アランフェス協奏曲』の独奏も見所の一つ。親しみやすい曲が多いのが魅力です。
  さあ、この日ばかりは、華々しいモナコの劇場に行くつもりでお洒落をしてiichikoグランシアタへ。そして、地中海はモンテカルロから運ばれてきた音に、酔いしれてみませんか?

モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団

ギター
村治奏一 むらじ・そういち

 1982年生まれ。幼少よりギターを始め、福田信一、鈴木大介に師事。93年のジュニア・ギター・コンクールをはじめ数々のコンクールで受賞。99年には渡米し、06年本格デビューを果たした。現在、マンハッタン音楽院に在籍。D・スタロビンに師事している。

iichiko presents 西本智実 指揮
モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団
日時 2008年6月19日(木) 18:30開場 19:00開演
会場 iichiko グランシアタ
出演 西本智実(指揮)、村治奏一(ギター)
料金 GS席10,000円 S席8,000円 A席6,000円 B席4,000円 
学生2,000円(25歳以下・当日指定)
後援 TOSテレビ大分
公演に関するお問い合せ/(財)大分県文化スポーツ振興財団 TEL097-533-4004

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