Vol.39 2008 WINTER

舞台裏探訪 emo LOOK BACK

歌劇《椿姫》
ウィーンの森バーデン市立劇場
オペラ・オペレッタクラシック ウィーンシリーズ提供
iichiko PRESENTS 大分公演

2007/10/10(水) 18:30開演 iichikoグランシアタ

 愛ゆえに悲しく身を引いていく美しき人……馴染み深いアリアがふんだんに散りばめられ、泣かせるオペラ《椿姫》の人気はいつの時代も高いようです。さて今回その椿姫を上演するのはバーデン市立劇場。オペレッタの都としても有名なこの都市からやってきたウィーンの芳しい香り漂う歌劇団です。ところが舞台裏での彼らのなんとフレンドリーなこと。舞台監督から、主演の二人など、様々なメンバーたちが入れ替わり立ち替わり、幕が開く寸前まで、このLOOK BACKのためにナイスカットを惜しげもなく提供してくれたのでした。さあ、ではでは、お待たせいたしました、LOOK BACKの開演です。

9:00搬入・仕込み開始

道具へのこだわりが何かとスゴイこの歌劇団。当然のことながら、大道具から小道具までありとあらゆるものが自前でその時代考証には大学も関わっているほどだとか。その全てが11tトラック数台で運ばれているが、それだけのものが数台分に納まっているのは業界の謎だとか。

一目で収納位置がわかる道具箱。

ドアノブだけでもこれだけのものがたった一度の公演で使い分けられている。

地元ではお客の入場率が常に108%というほど人気の歌劇団。つまり、いつも立ち見が出ている状態。チケット入手も困難だとか。その人気の秘密はきめの細かい舞台造り。セットはもちろん、演出から、演奏、出演者に至るまで全てがとてもていねいに舞台に関わっているからだという。例えば新しいツアーが始まるたびに新調される衣装。こうしたこだわりがソリストたちのポテンシャルにもつながっているようだ。

幕が開く前と、開いた後、そのI。1幕目、ヴィオレッタ(椿姫)の自宅で開かれた晩餐会の場面。

幕が開く前と、開いた後、そのII。ガストン子爵主催の仮面舞踏会の一場面。男性たちが賭けを楽しみ、ヴィオレッタの本心も知らないで憎しみを抱くアルフレードがこの後対面することになる。

もちろんシャンパンのボトルも本物。あの有名な〈乾杯の歌〉の大合唱シーンではシャンパンの入ったグラスを持ち上げて。ただし中身はご覧のジンジャーエール。客席からはほとんど見えないけれど、それでもこのこだわり。

ヴィオレッタの部屋のマントルピース

ただの梯子と思ったら大間違い。わざわざウィーンから運んできた梯子。

実はこれ、1853年の初演のポスター。美術さんからは「これ客席から見えるように貼ってね」と注文が出ている。美術スタッフたちがここまでこだわれる楽しさ。

壁に掛けられている絵、飾り模様もご覧の精巧さと美しさ。このように細部にまでこだわれるのはこうした大道具や小道具を造り、メンテナンスする工房を劇場に持っているからだという。

ヴィオレッタの愛らしい飾りがついた部屋履き。

手紙も本もこのオペラの大事な小道具。

病床のヴィオレッタが吐血した枕。こだわりの生々しさ?!

日本人と外国人の髪の質は全く違う。カツラはもちろん、ヘアピンだって日本の物では合わないのだという。こちらもすべてウィーンから。

3幕目から4幕目にある衣装の早替えのための箱。

劇場入り口に飾られたヴィオレッタとアルフレードの衣装。開演中でも飾られていた訳は、ダブルキャストだから。

LOOK BACK恒例の”emoショット“、今回も無事撮影成功。

優しいんです皆さん、ほんとに。

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