Vol.38 2007 AUTUMN

emo presents!世界の才能に接近

ヴァイオリニスト
山田 晃子

やまだ あきこ/1986年東京都生まれ。2歳でヨーロッパに渡り、3歳からヴァイオリンを始める。7歳でパリ市立音楽院(CNR)上級クラスに入学。13歳でパリ国立音楽院(CNSMDP)に入学し、2005年に最優秀で卒業。在学中は様々な国際コンクールに入賞

曲の持つ個性を壊さずに
自然体で奏でる音楽

類い稀なる才能が放つ優艶な音色
若きソリストとオーケストラが贈る感動のハーモニー

 2002年、ロン・ティボー国際コンクールにて史上最年少の16歳で優勝を果たしたヴァイオリニスト、山田晃子さん。現在フランスを中心に活躍中の彼女が、今年11月にフランス国立リヨン管弦楽団と共に日本ツアーを行う。大分公演が行われる11月4日は、演奏するヴァイオリン協奏曲の作曲家、フェリックス・メンデルスゾーンの命日。何か意味めいたものを感じさせる本公演を前に、ヴァイオリンへの想いなどを聞いてきました。

― 幼少時代からヨーロッパで生活されていますが、日本について何か記憶していることはありますか?

 2歳の時、父の仕事の都合でヨーロッパに渡りました。6歳の時に一度日本へ戻りましたが、1年間だけ暮らしてすぐパリに行ったので、あまりよく覚えていません。でも、日本の学校生活がとても楽しかったという記憶はあります。

― 3歳でヴァイオリンを始められたそうですが、きっかけは何だったのですか?

 母がスズキ・メソード(日本を拠点に世界各国で展開している音楽教室)でヴァイオリンの指導をしており、その風景を見て自分もヴァイオリンをやってみたい、音を出してみたいと思い、母から教わるようになりました。

― 13歳の時にパリ国立音楽院へ入学されたのは、どのような経緯からだったのでしょうか?

 パリ市立音楽院の先生に、「パリ国立音楽院というところがあるからここを卒業したら受けるように」と言われて、それなら受けてみようという話になり、なんとなく試験を受けたら受かってしまったという感じです。

― 実際に入学してみていかがでしたか?

 周りが自分より年上の方ばかりだったので、入学当初は話しづらかったり、音楽以外のコミュニケーションの部分で、どうしようかと悩んだこともありました。音楽院では、ヴァイオリンや音楽の歴史、室内楽などについて学んだり、初見演奏のレッスンを受けたりし、年に2〜3回行われるオーケストラセッションで、色々な人と一緒に演奏することがとても楽しかったです。

― フランス人以外の方もいらっしゃったと思いますが、色々な国の方と共に音楽を学んでみていかがでしたか?

 確かに日本人や韓国人、アメリカ人、ドイツ人など様々な国の人がいました。でも、幼い頃からいろんなナショナリティーの方とコミュニケーションをとっていたので、私にとっては自然な環境でしたね。

― 幼い頃からずっとヴァイオリン一筋で続けてこられたのはなぜでしょうか?

 一つは音楽が好きだということ。音楽を通して何かを表現することはとても素晴らしいことだと思います。そして、ヴァイオリンの音色がとても好きなんです。今はまだ、コンサートで思い通りの音や、満足いく演奏が出来たと思えることは少ないですが、ヴァイオリンの持つ様々な音色を発見し、色々な音を出せるようにしていきたいと思います。

― 演奏するにあたって心掛けていることはありますか?

 作曲家の個性を聴いている方に伝えたいので、必要以上に表現をしすぎないよう、その作曲家の個性を壊さないように心掛けています。

― 普段レッスンはどのようにされているんですか?また、休日はどのように過ごされていますか?

 スイスやオランダなどに足を運び、色々な先生に会ってレッスンを受けています。自分で練習する時は、多い時で7〜8時間くらい弾いています。それ以外の時間は、友達と出かけたり、テレビを観たり、ジャズを聴いたり、犬と散歩に行ったりしています。それから、パリは映画館が多いので映画を観に行ったりもします。同世代の音楽をやっていない女の子と同じ、本当に普通な感じですよ(笑)。

― 今後、目標にされていることはありますか?

 目標を立ててそれを目指すのではなく、演奏会などを通して自然と何かを発見したり、色々な先生にお会いしてアイディアをいただいたりして、そこから自分の音楽を作り上げていきたいと思います。

― 先日、函館で日本初のリサイタルを開かれたそうですが、いかがでしたか?

 そこが日本だと分かっているのに、客席を見た時に、”わぁ、みんな日本人だ“と改めて思いました(笑)。皆さん温かく聴いてくださり、盛大な拍手をいただいて、とても嬉しかったです。

― 最後に、11月に行われる大分公演について意気込みを聞かせてください。

 リヨン管弦楽団とは、今回の日本公演が初共演なので楽しみです。大分に行くのは初めてですし、日本でフランスのオーケストラと演奏するのも初めてなので、いい演奏をしたいと思っています。

 テクニックのみにとらわれず、音楽的な表現を大切にしているという山田さん。だからこそ、彼女の奏でる音楽は聴く者の心にストレートに響き、感動を生むのでしょう。その感動をぜひ会場で、生で体感してみてはいかがでしょうか。

iichiko presents
準・メルクル指揮 フランス国立リヨン管弦楽団
日時 2007年11月4日(日)  14:00開演
会場 iichiko グランシアタ
料金 GS席8,500円 S席7,000円
A席6,000円 B席4,500円 
学生2,000円(当日指定)
出演 準・メルクル(指揮)、山田晃子(ヴァイオリン)
演目 メンデルスゾーン/
序曲「フィンガルの洞窟」op.26、ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
ドビュッシー/
夜想曲より「雲」「祭」、交響詩「海」
公演に関するお問い合せ/
(財)大分県文化スポーツ振興財団 TEL097-533-4004

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