Vol.38 2007 AUTUMN

舞台裏探訪 emo LOOK BACK

松竹大歌舞伎
「中村信二郎改め 二代目中村錦之助襲名披露」

2007/9/5(水)昼の部13:00開演 夜の部18:00開演
iichikoグランシアタ

 歌舞伎界きっての二枚目俳優中村信二郎が、歌舞伎界から映画史、テレビ史に残るスーパースターとなった中村錦之助の名を襲名した、その襲名披露公演。口上あり、新歌舞伎あり、舞踊ありと、いろいろな角度から歌舞伎を楽しめる構成になっていて、歌舞伎ファンでなくても歌舞伎の面白さに触れることができる、そんな公演でした。なにより、その二代目中村錦之助さんと中村時蔵さんが、芝居を終えたばかり、そのままの衣裳でemoインタビューに答えてくれるなど、舞台とバックヤード、そのまた間の不思議な空間をお見せできる貴重なLOOK BACKとなりました。

◆ 9:30〜舞台準備

 搬入が始まる。トラックの側面はご覧の通り。停車している時も立派な看板です。

 プロフェッショナルたちの仕事は実に迅速、それでいて驚くほど静かです。

 仕込みはまだまだと油断していると、あっという間に組み立てられています。

 舞台に立つ人も、それを造り支える人も、まさに一丸となって……。

 最初の出し物『正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)』の背景を飾る花で舞台が華やぎます。

 『番町皿屋敷』は本日3番目の出し物であるにもかかわらず、幕が開く前にはセットが組み上げられている。歌舞伎の早変りもお客様には人気だが、背景の早変り、あっという間のセットの組み換えなど、大道具や小道具さんたちの技術に気付いてみると、また違った面白さがあるというもの。

 太鼓も重要な演出。太鼓の鳴らし方一つで場面に緊張感が走り、心もはやります。

 番町皿屋敷でお菊を演じる時蔵さんを悩ませているのがこの井戸。遺体となったお菊が投げ込まれるわけですが、劇場ごとに舞台の設えも変わり、井戸の状況も同様でなくなる。井戸の構造まで気にしなくてはならない。

 役者の立ち位置と照明の最終チェックが入念に行われる。

番町皿屋敷・第一場・麹町山王下の場のセット。

 こちらはカメラマン自慢のスクープ。番町皿屋敷でお菊が割る皿に何やら仕掛けをしているところ。美しく、スッパリと割れる。そして役者さんがケガをしないように。割る皿一枚にも完璧が求められる。

 役者さんたちが到着するまでにカツラ準備はすべて整っていなければならない。錦之助さんのカツラも準備万端。わずか数分後、このカツラをつけた錦之助さんが我々のそばを通ったのにはびっくり。一体いつの間に???

 旅先でのフットワークを格段に良くするのがコレ。名前も、連絡先も入っています。

 巡業公演の旅であることを実感する一コマ。自前の洗濯機で寸暇を惜しんでのお洗濯。大分の残暑にちょっと驚いていたスタッフの方たちも「よく乾くでしょう」。

 舞台裏通路にはご覧の張り紙。emoの取材に対して全面協力をいただきました。お世話くださった松竹・演劇営業部宣伝室の斎藤さんは大のサッカーファン。ジェフ千葉の全試合を見るという肝入りようで、年に一度は大分まで足を運ぶ。「大分に来たからにはオイシイ鳥天を食べて帰らねば」と。

 お目当ての役者が楽屋入りするのを炎天下の中で待っていた杵築市の門間睦美さん。写真は前回襲名披露公演で訪れた中村勘三郎さん。この日も待った甲斐あって尾上松緑さんらが気持ちよくサインに応じてくれたという。

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