Vol.36 2007 SPRING

舞台裏探訪 emo LOOK BACK

NHK交響楽団 演奏会 大分公演

2007/3/6(火)19:00開演 iichikoグランシアタ

LOOK BACK INTERVIEW

出演者インタビュー

原曲に近い『新世界』をこの大分で
指揮 クリストファ・ワーレン・グリーン氏

 ドヴォルザークは大好きな作曲家で、この『新世界』を指揮するにあたりあらためてこの曲やドヴォルザークについて勉強しました。かねてからこの曲はアメリカ先住民音楽の影響を強く受けてきた曲だといわれてきましたが、今回の研究で、必ずしもそうではないことがわかってきました。時代とともに、あるいは演奏家や指揮者の解釈とともに、少しずつこの曲の様子も変わってきているのですが、今晩は、ドヴォルザークの原曲に最も近い形で演奏したいと思っています。それはわずかな違いではありますが、この曲を良くご存知の方なら、「今までとはちょっと違うな」と感じるかもしれません。  本番に向かう緊張感は、例えば銃のようなものだと感じています。弾丸を込め、時を待つ。演奏が始まった瞬間、込められていた弾が一気に放たれる、そんな感動を覚えます。チョーリャン・リンとは20年来の友人で、このコラボをとても楽しみにしていました。N響はとてもプロフェッショナルな楽団という印象があります。タクトの通りに動いてくれ、言葉による説明の必要もありません。伝統的でありながら、個性や独自性があるとても素晴らしい楽団です。

PROFILE  
 ヴァイオリニストとして音楽活動を開始。19歳でアカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズに入団。24歳の時ムーティの招きでフィルハーモニア管弦楽団のコンサートマスターに就任。以後名門オーケストラのコンサートマスターを歴任、ソリストとしてもラトルなど世界的な指揮者と共演。指揮者としてはロンドン室内管弦楽団の音楽監督に就任して以来、母国イギリスではフィルハーモニア、ロイヤル・フィルハーモニーなどを指揮、アテネ・メガロン劇場、カメラータ・レジデント・オーケストラの首席指揮者も務め、今シーズンはロンドン・フィルを指揮することが決まっている。N響とは2005年以来2度目の共演。この後フィラデルフィア・フィルとの初めてのジョイントが予定されている。

ワーレン・グリーンとの友好的なコラボを楽しみたい
ヴァイオリン チョーリャン・リン氏

 優しく力強いチャイコフスキーのこの曲はとても素敵で、多くの人に愛されている曲。一方、演奏する側からすると、とても難しく、集中力を途切れさせてはならない曲です。技術はもちろんのこと、情熱や聞く人とのコミュニケーション、聞く人の姿勢も大きく影響してきます。指揮のワーレン・グリーン氏とは長年の友人です。自身もヴァイオリニストであるため私たちのことも非常に理解してくれています。リハーサルも気持ちよく行なえたし、細かい調整は必要なく、彼とはタイミングなどを確認する程度ですみました。互いによく理解し合っている彼との友好的なコラボを私自身楽しみたいと思っています。N響は美しい音を持ったオーケストラ。デリケートな楽団である所も大好きです。ユニークなスタイルを持ち、誇りを持って演奏する素晴らしい楽団だと思います。またこのコンサートホールも初めてですが綺麗だし、とても気に入りました。

PROFILE
  5歳でヴァイオリンを始め、12歳で渡ったシドニーでヴァイオリニストのイツァーク・パールマンに刺激を受ける。ジュリアードではパールマンの師匠ドロシー・ディレイに師事。ソフィア王妃国際ヴァイオリンコンクールで優勝。ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団を始め、世界の名門オーケストラやサロネン・スラットキンなど著名なアーティストと共演。温かい人柄と溢れる音楽性に厚い信頼が寄せられている。レコーディングでは「グラモフォン・レコード・オブ・ザ・イヤー」を受賞。N響とは84年以来継続的に共演、今回が7度目。この後NYカーネギーホールでのコンサートが予定されている。1960年台湾生まれ。

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