Vol.36 2007 SPRING

湯泉場/由布市・湯平


建築を愛しなさい。古いものも、新しいものも。

ージオ・ポンティ(建築家)ー

 優れた集落はぼくらの身近にある。
  山あいの川に添ってゆったり蛇行する北傾斜の石畳の坂道。軒を接して建ち並ぶ木造2階建て、3階建ての温泉旅館や店、そして共同温泉。両側からこの坂道に流れくだる路地や石段、地石の石垣。登りつめて広がる空、山、棚田の景観と湿り気を含んだ心地よい空気感。
  古く鎌倉時代に始まったといわれる適度な規模のこの集落は、地味だがしっかりした骨格をなしている。
  温泉場として色んな時代の浪漫を石畳に吸い込みながら、脈々と続いて行くに違いない。  

絵・文/建築家 山口隆史
写真/ 宮地泰彦

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